5.脱メタボをめざす生活改善のヒント 食生活の見直しメタボリックシンドローム 「応用編」
食事の問題点を見つけよう!
内臓脂肪をためてしまう食生活のチェック

内臓脂肪の蓄積を招く大きな要因は、まず、食べ過ぎによるエネルギーの過剰摂取です。脂肪は体内で消費されずに余ったエネルギーがたまったものですから、消費エネルギーより摂取エネルギーがふえれば、エネルギー過剰になり、メタボリックシンドロームの原因にもなります。内臓脂肪を減らすためには食生活の改善が不可欠です。食べ過ぎ、甘いものや脂っこいもの中心の食生活を見直しましょう。
エネルギーの摂取と消費のバランスをとる

体がエネルギーを消費することを「代謝」といいます。なかでも基礎代謝は呼吸や血液循環など、生命維持には欠かせない活動を支えるもので、代謝の60~70%を占めます。年齢が上がるとともに基礎代謝量も減少します。若いときと同じような食生活をしていると、エネルギー消費と摂取のバランスが崩れ、確実に太ります。
1日3食。バランスのよい食事を心がけよう

体がエネルギーを消費することを「代謝」といいます。なかでも基礎代謝は呼吸や血液循環など、生命維持には欠かせない活動を支えるもので、代謝の60~70%を占めます。年齢が上がるとともに基礎代謝量も減少します。若いときと同じような食生活をしていると、エネルギー消費と摂取のバランスが崩れ、確実に太ります。
6つの基礎食品群
1群 良質たんぱく質 | 魚、肉、卵、大豆、大豆製品 |
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2群 カルシウム | 牛乳、乳製品、海藻、小魚類 |
3群 カロテン | 緑黄色野菜 |
4群 ビタミンC | 淡色野菜、果物 |
5群 炭水化物(糖質) | 穀類、イモ類、砂糖 |
6群 脂質(脂肪) | 油脂類、脂肪の多い食品 |

食べ方改善でメタボからの脱却を
「早食い」「ながら食い」は避ける
「早食い」やテレビを見ながら食べる「ながら食い」は、結果として食べ過ぎにつながります。かみごたえのある食品を選び、食事中はテレビを消して。
腹八分目を心がける
満腹するまで食べると、結果的に食べ過ぎにつながり、内臓脂肪の蓄積を促します。胃の内腔も広がり過食傾向になります。
食器を小ぶりにする
ごはんの食器をひと回り小さめにすることで食べ過ぎを防ぎます。
夜遅くに食事しない
夜はエネルギー代謝が低下し、食べたものが内臓脂肪として蓄積されやすくなります。遅くても9 時までに夕食はすませましょう。
よくかんで食べる
脳が満腹を感じるまで食べはじめてから数十分かかります。かめば脳の満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防げます。最低30回はかみます。
食物繊維をたっぷりとる
食物繊維は便通を整え、余分なコレステロールを吸収して体外に排泄してくれます。寒天や切り干しだいこん、キクラゲ、干しシイタケ、きな粉などに多く含まれます。
野菜を先に食べる

野菜を先にたっぷり食べると、主食などの食べ過ぎを防いでくれます。また食物繊維がコレステロールの体内への吸収を抑えてくれます。
脱夜型生活をめざす
夜更かし朝寝坊は、朝食抜き、昼食のドカ食いになりやすく、また夕食の量がふえたり、夜食を食べるなど、内臓脂肪の蓄積を招きます。
外食では丼ものより定食

カツ丼、牛丼は、油脂分や塩分が多く、食物繊維が不足しがち。外食では焼き魚や刺身におひたし、煮物などがついた和定食がおすすめ。
まわりに食べ物を置かない
目のつくところに食べ物があると、つい手を伸ばしたくなるもの。食べ物は目のつかない場所に保管。お菓子のまとめ買いもやめましょう。
低エネルギーの食品を上手に摂取

キノコや豆類、海藻類などは低エネルギーで食物繊維も豊富。食物繊維は水分で体積も大きくなり、おなかがふくれます。また余分なコレステロールを排泄してくれます。
医学監修
医学博士 工藤一彦