生活習慣改善
LIFESTYLE MODIFICATION

9.お酒・菓子~摂取エネルギーに忘れずにカウント「脱」メタボリックシンドローム 「基礎編」

食生活に気をつけているのにメタボリックシンドロームになる方によくあるのが、間食の菓子やお酒を摂取エネルギーの計算に含めていないケースです。
摂取エネルギーの見直しには、食事バランスガイドが簡便ですが、お酒や菓子などの嗜好品はコマを回すヒモの部分で、目安量が示されていません。
嗜好品は毎日の食生活をたのしく回すための大切なヒモですが、回しすぎれば、コマは倒れてしまいます。
菓子は1日200kcal程度までにとどめましょう。よく食べる菓子をエネルギーの少ないものに代える努力も必要です。

お酒は純アルコールで1日20g(ビールにして中びん1本、日本酒にして1合)程度が肝臓のためにも適量とされています。ビールのジョッキやチューハイを何杯も飲めば、そのエネルギーは意外に多いもの。ご自分がよく飲むお酒のエネルギー量を頭に入れておきましょう。

お酒と菓子類のエネルギー量の目安

厚生労働省「保健指導における学習教材集」より作成

休“間”日をつくる

改善のヒント
お酒による摂取エネルギーを減らす一番の近道は、休肝日をつくること。ビール中びんを毎日1本飲む人が週2日の休肝日を設ければ、週400kcalの節減になります。
菓子などの間食をしない休“間”日をつくることも、効果的なメタボリックシンドローム対策といえます。

喫煙とメタボリックシンドローム

理由はよくわかっていませんが、喫煙は内臓脂肪の蓄積を促進します。たばこの煙に含まれる有害物質は血液中に入ると、それ自体も血管壁を傷つけ、動脈硬化を進め、心臓病などのリスクを高めます。特定保健指導をいい機会に、禁煙にチャレンジしましょう。

医学監修
東京逓信病院内科部長 宮崎滋