生活習慣改善
LIFESTYLE MODIFICATION

1.メタボリックシンドロームって何?メタボリックシンドローム 「実践編」

メタボリックシンドロームとは内臓脂肪型肥満によって、血液や血管などに危険因子が集まった状態のこと。

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(腹部肥満)、高脂血症、高血圧、高血糖といった危険因子が集まった状態をさします。これらの危険因子のうち、内臓脂肪型肥満を含めて、3つ以上当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。メタボリックシンドロームになると動脈硬化が進行。心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる重大な病気を引き起こす可能性が高まります。

とくに内臓脂肪の蓄積は、メタボリックシンドロームを招く最大要因であると同時に、さまざまな病気にかかるリスクが高くなります。代謝のバランスが崩れてインスリンの働きが悪化(インスリン抵抗性)する一方、血圧を上げる物質の分泌がふえたり、動脈硬化を抑える物質が減ります。そのため、糖尿病にかかりやすくなったり、血圧が上がる、善玉コレステロールのHDLコレステロールが減る、肝臓に中性脂肪がたまるなどの影響がでてきます。脂肪肝や痛風、睡眠時無呼吸症候群などを発症することもあります。

脂肪のつき方の2タイプ

腹部の肥満には、大きく分けて、皮下脂肪型の肥満(洋ナシ型肥満)と、内臓脂肪型の肥満(リンゴ型肥満)があります。とくに問題なのは、臓器のまわりに脂肪がつく内臓脂肪型の肥満です。


皮膚の下に脂肪がたまっています。女性に多いのが特徴です。ただ、閉経後は、内臓脂肪型肥満の女性がふえてきます。ふえにくく減りにくい脂肪です。


腹部の臓器のまわりに多くの脂肪がついています。皮膚の下の脂肪は薄いです。この脂肪はふえやすく減りやすいのが特徴です。

医学監修
東京逓信病院内科部長 宮崎滋