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生活習慣改善
LIFESTYLE MODIFICATION

4.エネルギーのとり過ぎと高血糖メタボリックシンドローム 「実践編」

内臓脂肪がふえると血糖値も高くなります

内臓脂肪は、高血糖と密接に関わっています。ふつう、食事をとると一時的に血糖値が高くなりますが、膵臓からインスリンが分泌されて高くなった血糖値を下げます。ところが、内臓脂肪がふえると代謝のバランスが崩れ、インスリンの働きが悪くなります(インスリン抵抗性)。さらに脂肪細胞から分泌されるインスリンの働きを活性化する物質の量も減ってしまいます。膵臓でインスリンをたくさんつくって血糖値を下げようとしても、うまく処理できなくなってしまうのです。しだいに膵臓も疲れ果て、インスリンをつくる能力が落ち、高血糖におちいります。

甘いものは「別腹」と言い訳しないで

食後にケーキやプリンなど、デザートを食べる人がいますが、エネルギーの過剰摂取です。お菓子は、たとえば大福1個でご飯1杯のエネルギーに相当するなど、高エネルギー食品。どうしても食べたいときは、1日200kcalを目安に、エネルギーの低いものを選んでください。糖の吸収を緩やかにする特定保健用食品なども上手に利用しましょう。食べるときは主食を少なめにします。ただ、主食をまったくとらないで甘いお菓子類だけ食べるのは危険。急激に血糖値を上昇させ、脂肪を蓄積しやすくします。

 

*エネルギー量は目安です。参考「外食用ヘルスカウンター」監修・山田信博、谷口雅子
厚生労働省「保健指導における学習教材集」五訂増補日本食品標準成分表より

弁当、外食でエネルギー調節するコツ

弁当を買うときはできるだけおかずの種類が多いもの、脂質の少ないものを選びます。トンカツ弁当、ハンバーグ弁当より焼き魚弁当や幕の内弁当などがよいでしょう。

野菜などをプラスする

弁当だけでは野菜が不足します。サラダやおひたし、野菜の煮びたしなどを加えて栄養のバランスをとりましょう。サラダは市販ドレッシングの代わりにレモン汁をかけて。

炭水化物の食べ過ぎは肥満の原因

半ちゃんラーメン、パスタにパン、うどんとおにぎりなど、1回の食事で炭水化物のダブル摂取は、明らかにエネルギー過剰。肥満のもとです。実は、脂肪をためる大きな要因のひとつは脂質より炭水化物などの糖質なのです。糖質を減らすと体重が減ることは多くの研究でも確認されています。
ただ、ダイエットのために極端に減らすのは危険。1日100gを目標にします。ご飯なら1日に約2杯弱、食パンなら6枚切りで3・5枚程度です。

青背魚をたっぷり食べよう

イワシやサバ、サンマ、マクロなどにはDHA (ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が多く含まれています。悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らし、善玉コレステロール(HDL)をふやす働きがあります。

揚げ物の衣をはずす

弁当のおかずのフライや唐揚げなどの衣には油がしみ込んでいます。衣をはずして食べるか一部残すようにします。

弁当は、一部を残す

弁当のエネルギー量は多いので、ご飯やおかずの一部を残して摂取エネルギーを調整しましょう。

外食は調理法や素材で選ぼう

外食のメニューは、一般に脂肪や塩分が多めで野菜が少ない高エネルギー食です。ハンバーグ定食、しょうが焼き定食といった洋食や、カツ井、親子井といった単品食ではなく、煮魚、焼き魚などの和定食を選びます。豆腐やおひたし、きんぴらなどの副菜が一品ついていればなおいいでしょう。

菓子パンよりもサンドイッチ

菓子パンは糖分が多いので避け、野菜のサンドイッチを選びます。トンカツやメンチなどの揚げ物やタルタルソースを使っていないものがいいでしょう。

インスタント食品、ファストフードを食べるとき

カップ麺やレトルト食品、ファストフードなどには塩分や脂質が多く含まれているので、日常的に食べるのは避けましょう。どうしても食べるときは、野菜などをサラダで加えたり、全部は食べずに一部残すようにします。

ミニ夕食のすすめ

朝食抜きや遅い時間の夕食は、メタボリックシンドロームの発症に影響を与えます。とくに高カロリーの夕食を遅い時間にとると内臓脂肪がたまる原因にもなります。そこで、夕食が8時過ぎになりそうなときは、「ミニ夕食」として、夕方6時前後におにぎり1個とゆで卵など、200kcal程度の軽食をとります。それによって血糖値を上昇させて空腹感を抑え、夕食の量を減らすことができます。朝食もまったく食べないよりは、バナナなど軽いものを食べることをおすすめします。

医学監修
東京逓信病院内科部長 宮崎滋