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検査名称
アルドラーゼ(ALD)、CK(クレアチンキナーゼ=CPK)
基準値
アルドラーゼ(ALD) 男性8.1~13.0IU(インターナショナルユニット)/ℓ 女性6.0~11.2IU(インターナショナルユニット)/ℓ
CK(クレアチンキナーゼ=CPK) 男性40~200IU(インターナショナルユニット)/ℓ(比色法) 女性30~120IU(インターナショナルユニット)/ℓ(比色法)
どんな検査?
アルドラーゼは、糖を分解してエネルギーを産生するはたらきをする細胞内の酵素です。
心筋や骨格筋などの筋肉組織にとくに多く含まれますが、肝臓や腎臓にも存在します。これらの組織が損傷すると、血液中にもれ出してきます。血液中のアルドラーゼを測定することによって、筋肉組織の損傷の程度や代謝の異常を知ることができます。
一方、CK(クレアチンキナーゼ)は、CPK(クレアチンホスホキナーゼ)とも呼ばれ、
体を動かす筋肉や心筋などに多く含まれるほか、脳細胞にも含まれている酵素です。これらが障害されると、血液中のCKの濃度が上昇します。
検査で何がわかる?
アルドラーゼ(ALD)、CK(クレアチンキナーゼ=CPK)
血清中のアルドラーゼを測ることで、心筋や筋肉の障害がわかります。
筋ジストロフィーや多発性筋炎にかかると、アルドラーゼの値は非常に上昇します。とくに大きな骨格筋が広範に損傷した病態に陥ると、著しく高い値を示します。
心筋に障害が起きる心筋梗塞でも、アルドラーゼは高値になります。そのた、肝臓疾患、脳血管障害、悪性腫瘍などでも、軽度の上昇を示します。
病気がなくても、激しい運動や筋肉注射によって、アルドラーゼ値は上昇することがあります。検査前にはこうしたことを避け、もし該当することがあれば医師に伝えておきます。
なお、病気を診断するためにアルドラーゼ検査とあわせて行われる検査には、心電図検査、心臓超音波検査、冠動脈造影検査、筋電図検査などがあります。
アルドラーゼ(ALD)、CK(クレアチンキナーゼ=CPK)
筋肉や脳の異常を調べるときに役立つ検査です。CKの種類をさらに細かく調べることによって、詳しい診断ができます。
クレアチンキナーゼは、筋肉の量と比例するため、男性と女性とでは基準値が違います。女性の場合は、男性に比べて20~30%低値になります。また男女とも高齢になると、値が低くなってきます。
検査結果が高値のときは筋ジストロフィー、多発性筋炎など筋肉の病気や心筋梗塞、脳梗塞などの病気が疑われます。甲状腺能低下症でも値が上昇します。
一方甲状腺甲状腺機能亢進症、膠原病(こうげんびょう)、高ビリルビン血症などでは、低値になります。
軽度の上昇の場合は、筋電図検査、筋肉組織生検などの追加検査を行って総合的に診断します。