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CHECKUP GUIDE

腎機能を調べる血液検査血液を調べる検査

検査名称

尿素窒素(BUN、UN)、クレアチニン(CRE)、尿酸(UA)、クレアチニン・クリアランス(CCR)

基準値

尿素窒素(BUN、UN) 8.0~20.0mg/㎗
クレアチニン(CRE) 男性0.65~1.09mg/dℓ 女性0.46~0.82mg/dℓ
eGFR値 90以上
尿酸(UA) 男性3.6~7.0mg/dℓ 女性2.7~7.0mg/dℓ
クレアチニン・クリアランス(CCR) 70~156mℓ/分(酵素法)

どんな検査?

腎臓は血液中の老廃物や不要物をろ過して、余分な水分とともに尿として体外に排出する器官です。尿素窒素(にょうそちっそ)、クレアチニン、尿酸は、体内でエネルギーとして使われたたんぱくの残りカス(老廃物)です。血液中に含まれるこれらの値を測定し、腎機能が正常にはたらいているかみていきます。

検査で何がわかる?

尿素窒素(BUN、UN)

尿素窒素は、いわゆる「たんぱくの燃えカス」で、腎臓からろ過されて尿中に排出されます。急性や慢性の腎不全(じんふぜん)に陥り腎機能のはたらきが衰えると、ろ過しきれない分が血液中に残り、尿素窒素の値が上昇します。また脱水やむくみ、尿路結石(にょうろけっせき)や尿路の腫瘍(しゅよう)などの閉塞性尿路疾患があると、たまった尿中の尿素窒素が血液に逆流して高値になります。
また、たんぱく質のとりすぎ、感染症、がん、糖尿病、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)、消化管(しょうかかん)出血などで、尿素窒素がつくられすぎる場合も、血液中の尿素窒素が上昇します。
一方、尿素窒素は肝臓で合成されるので、肝硬変(かんこうへん)や劇症肝炎(げきしょうかんえん)など肝不全の状態になるとつくられる尿素窒素が減って低値になります。たんぱく質の摂取不足も尿素窒素の量が低下します。
尿素窒素は、食事やむくみなどの生理的変動の影響を受けるので、クレアチニンや尿検査などの検査結果とあわせて判断します。

クレアチニン(CRE)

クレアチニンは、筋肉中の物質からできる老廃物で、腎臓でろ過されたあと尿中に排出されます。このクレアチニンの量は、筋肉や運動量と関係しているといわれます。そのため、一般に女性より男性のほうが高値に出ます。筋肉量が落ちてくると、クレアチニンの量も減少します。また、妊娠すると、尿から排泄するクレアチニンの量が多くなるために、値が低くなります。
血液中のクレアチニンの濃度は、腎機能をみる指標となります。腎機能に障害があると、排泄量が低下して、血液中のクレアチニンの値が上昇します。
基準値を上回って高値になるときは、急性腎炎、慢性腎炎、腎不全のほか、尿路結石(にょうろけっせき)などの尿路閉塞疾患(にょうろへいそくしっかん)、心不全などの病気が疑われます。ショックや脱水などでも血液中のクレアチニンが高値になります。
反対にクレアチニンが低値の場合は、尿崩症、筋ジストロフィーなどの病気が疑われます。

eGFR値(推算糸球体濾過量)

eGFR値とは、腎臓の中にある糸球体がどれくらい老廃物をろ過することができるかを示す値で、腎臓の機能を把握できます。
腎障害や腎機能の低下が慢性的に続く状態を「慢性腎臓病(CKD)」といいますが、慢性腎臓病は透析を要する腎不全の予備軍であるだけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の非常に強い危険因子であることがわかってきました。
このeGFR値を用いることで、自覚症状に乏しい慢性腎臓病の早期発見が可能と考えられています。

eGFR値腎機能の評価
90以上正常
89~60軽度の腎機能低下
59~39中等度の腎機能低下
29~15高度の腎機能低下
14以下末期腎不全

※eGFR値は血清クレアチン(CRE)値をもとに、年齢、性別から算出します。下記のサイトにアクセスするとeGFR値が簡単に計算できます。

・日本慢性腎臓病対策協議会(http://j-ckdi.jp/ckd/chect.html)

・腎臓ネット(http://www.jinzou.net/)

尿酸(UA)

尿酸は、細胞が壊れたりエネルギーの代謝によってプリン体という物質が分解されて生じた老廃物です。尿酸といえば痛風(つうふう)の原因物質として知られていますが、尿管結石や腎障害の原因になることがあります。また、尿酸値が高いということは、動脈硬化(どうみゃくこうか)が進みやすい状態であることを示しています。
尿酸値は、一般に女性よりも男性のほうが高値になりますが、女性も更年期をすぎて女性ホルモンが低下すると、男性の値に近くなります。
診断基準では男女とも7.1mg/㎗以上になると「高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう)」と診断されます。高尿酸血症が起こる病気の代表は、痛風です。また、腎不全、白血病、悪性リンパ腫などの病気でも、値が高くなります。脱水や高カロリー食、飲酒などでも尿酸値が上昇します。 一方低値を示す病気には、重症の肝障害などがあります。

クレアチニン・クリアランス(CCR)

クレアチニン・クリアランスの検査値が高値になる場合に考えられることは、初期の糖尿病、先端巨大症、妊娠などがあげられます。
しかし、この検査で問題になるのは、検査値が低値の場合です。検査値が低い、つまり、ろ過された血液量が少なければ、腎臓の老廃物を取りのぞく能力が低下していることを意味します。このことから疑われる病気は、糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)、腎硬化症(じんこうかしょう)、糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)、膠原病(こうげんびょう)による腎障害、尿路閉塞(にょうろへいそく)による腎障害などです。
一般に50~60mℓ/分で軽度の腎障害とされ、30mℓ/分以下では高度の腎障害と診断されます。いずれも腎臓専門医の適切な治療を受けて、病気を悪化させないことが大切です。