プラスコラム
PLUS COLUMN

冷えに負けない!ぽかぽか対策

体温調節の仕組み

寒くなると熱を逃がさないように、交感神経が手足などの末梢神経を収縮させます。そうすると血流が減って血管周囲の温度が下がります。内臓の温度を維持するために、手足の温度を下げて体温調節をしているのです。 また、ストレスなどが長く続くと、自律神経系の乱れから、血流が滞り、体のすみずみまで血液が行き渡りにくくなり、手先や足の冷えが起こりやすくなります。 

■滞った血液はここでわかります!

口をあけて舌の裏側をみます。舌を巻き上げ、舌の裏側が全体にきれいなピンク色をしていれば、問題ありません。 血管が浮き出て、紫色になっていたら、滞っている証拠。東洋医学では瘀血と言います。

■瘀血にはこんな症状が・・・

肌がくすみがちで目の下にクマができやすい、歯茎やくちびる、爪の甲が紫色がかっているなど。日頃から肩こりや腰痛がある、日焼け跡や傷跡が消えにくいなど、女性にとって瘀血は大敵です!

冷えを引き起こす生活習慣

■朝食抜き

前日からの疲れや朝ねぼう、朝の仕度で忙しい、食欲がないなどの理由で朝食を抜いてしまうと、体温があがらず、冷えやすい身体になってしまいます。

■ダイエット

極端なダイエットで栄養がかたより、食事の量や栄養が充分でないとからだを動かす熱が生産されません。

■運動不足

筋肉量が少ないと熱を産生できません。また、パソコン作業で座り続けるなど、からだを動かさないとどんどん冷えやすくなります。

■ストレス

自律神経をコントロールしている脳の視床下部はストレスを認知するところでもあって、お互いに影響を受けやすくなっています。交感神経は血管を収縮させる働きがありますので、このような状態が長く続くと、血行を妨げ冷え性になります。

■きつい下着の着用

からだをきつく締めつける下着は、血液の循環を悪くして血流を滞らせることになります。骨盤のまわりは、女性が一番冷えをため込みやすいところ。ウエストやすその部分がきつい下着は、下半身の血液の循環を悪くします。また、生理痛が重くなる原因にもつながります。

■女性ホルモンの乱れ

脳の中では、体温もホルモンの調節も同じ視床下部が担っています。冷え性は女性の機能に深く影響しています。

カンタンお手軽!冷え解消

ふくらはぎを温めると効果的。
ふくらはぎは、太ももに比べ、筋肉が少ないので血液の温度が低下しがち。ふくらはぎで冷えた血液は、足先ではすでに冷たくなっているので、ふくらはぎの部分で保温することが大事です。
お勧めグッズとして、遠赤外線で体を温めてくれる靴下やタイツ、レッグウォーマーを着用してみてはいかがですか。

■充電式カイロ

繰り返し使える充電式カイロは、ここ数年女性に人気。ON/OFFスイッチが付いているので使いたいときだけ使え、必要なときだけ最適な温度で使用できます。

■アロマバス

半身浴が効果的です。38℃から39℃くらいのお湯に、20分から30分ほどゆったり浸かり、からだの芯までじんわり温めます。ラベンダーやゼラニウム、イランイランなどのエッセンシャルオイルをたらすとリラックス効果も加わり、ストレス解消にもつながります。

レシピ

バスソルト:大匙2~3杯の岩塩に精油を4滴混ぜ合わせ、入浴直前にバスタブの中に入れる。

■トルマリンバス

トルマリンは常に電気を帯びている電気石で、細胞を温めて血行を良くし新陳代謝を活発にして細胞を活性化するという温熱効果があります。

■ツボを刺激

湧泉

足の裏にはツボが集中しています。自律神経やホルモンのバランスを調整します。

湧泉(ゆうせん)…足の両側をつかんで寄せたとき、中央にできる「人」という文字の線が交わる部分です。
このツボは、すべてのエネルギーが湧き出す源。精力や生命力、先天的な体質とも深い関わりがあるとされています。この湧泉を刺激することで、冷え体質の改善に役立ちます。

冷え対策のエクササイズ

基本ポーズ
骨盤温めエクササイズ
仰向け又はゆったりした姿勢で、腹式呼吸を10回程行います。骨盤内の血行をよくし、インナーマッスルへの意識を高める。

■骨盤ストレッチ

コアを意識して!20回~30回

腹部から足先の温度がアップする


1.肩幅に開いた姿勢から、お腹を引っ込めててから、おしりを突き出すようなポーズ。
2.椅子の上で片足ずつ太ももを胸の高さまで上げていきます。交互に20回。


太ももやふくらはぎ、骨盤周りの血液の循環が良くなり、足の末端まで広がります。お天気がよければ、この後、ウォーキングに出かけましょう。ふくらはぎのポンプ作用で、足元はぽかぽかです。

ぜひ続けてみて・・・女性にとってこんなメリットが!
下半身が温かく、冷えを改善すると子宮や卵巣機能がアップ。
生理痛・生理不順・子宮内膜症・子宮筋腫・卵巣脳腫などを引き起こす原因とも言われる病気の予防にもつながります。

■ダイエット効果!

筋肉が働けば、熱が体内で作られ体温も上がります。体の内部が温まれば、いらない脂肪が燃焼され、ダイエットに繋がります。

冷え対策は、根気よく続けることが大切です。無理をせず、出来ることから自分に合った方法見つけ始めてみましょう。春にはきっとココロもカラダもポッカポッカです!

プロフィール

神崎 貴子
(かんざき たかこ) 1966年生まれ
神崎 貴子

日本スポーツアロマトレーナー協会スポーツアロマトレーナープロフェッショナル
鍼灸あんま指圧マッサージ師
AEAJアロマテラピーインストラクター

スピリット代官山鍼灸治療院 院長
プレミナスポーツアロマステーション 院長
http://www.puremina.com/
ウイミンズ・ウェルネス銀座クリニック セラピーム 代表
プレミナセラピストスクール 校長

主な活動実績 
女性医療やスポーツ現場で、アロマテラピー、鍼灸治療やスポーツアロマなど代替医療を通して治療を行う。また、スポーツ愛好家の為のセルフケアセミナーやスポーツアロマの講演など幅広く活動。これまでに2000年シドニー五輪・2008年アテネ五輪選手村にて、海外アスリートのボディケアとしてマッサージやコンディショニングを担当(日本人初参加)その他、第1回、第2回東京マラソン海外招待選手担当・世界陸上大阪北欧四カ国合宿参加、北京五輪韓国ナショナルチーム帯同・北京オリンピック北欧五カ国選手合宿参加。『みんなの女性外来』(小学館)『美容と鍼灸』(医道の日本社)ほか著書も多数。

関連キーワード