プラスコラム
PLUS COLUMN

自分でできる漢方的こころメンテナンス

北風がピープー吹く中、コートの襟を立てて、宝くじの売り声をちょっと気にしつつ、街を歩くこのごろ。
私たちは寒い冬に過ぎ去った暑い夏を懐かしみ、夏には冬を恋しく思う。

人は勝手で、ついついいろんなことに不平・不満を持ってしまうものですね。


人とくらべてしまったり、昔と比べてしまったり・・・。
いいところいっぱいあるのに悪いところばかり見て、ため息ついて落ち込んだり・・・。
そんな時は、きっと毎日の自分に満足していない時かもしれません。

漢方の考えで 「心身一如(しんしんいちにょ)」という考え方があります。
これは、こころとからだは二つだけどひとつですよ、
こころの状態がからだにあらわれます。こころとからだはつながっています、という考えです。


落ち込みやすい時、なんとなく自分に満足できていない時、きっと、からだの調子もあまりよくないかもしれません。でも、それを無理に治そうと思わないことです。

「満足」とは足が満ちると書きます。足が温かく、やわらかく、「氣」が満ちている状態であることが満足なのですね。

 

病気を防ぐ第一条件は「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」です。足が温かく、頭が冷たい状態。それはこころもからだも安定する状態です。


足浴(バケツなどにお湯を入れ足だけ温める)やゆたんぽ、絹の5本指靴下の重ねばき、半身浴(お風呂でみぞおちから下だけを温める→頭寒足熱の状態になる)そして 足に触ってあげる、足のマッサージ、足のツボ押しもおすすめです。こころを無理に変えようと、明るくなろうとか思わず、まずは足を温めてあげてください。

 

 

足が温まると、下半身が温まってきます。そして自分の中心が決まってきます。
いつの間にか揺らがない自分になれます。

寒い冬はその寒さを受け入れて、楽しんで、ゆっくり自分メンテナンスしましょう。

プロフィール

樫出 恒代
(かしで ひさよ)
樫出 恒代

日本生薬学会・漢方生薬認定薬剤師・漢方アドバイザー
「漢方カウンセリングルームKaon」代表

新潟薬科大学薬学部卒業。自身の体調不良を機に漢方に目覚め、漢方を古典から学び、アロマテラピーを独学で習得。漢方薬とアロマテラピーの融合により、より良い治療または予防ができると確信。1人ひとりのこころとからだにていねいに向き合うことをモットーに、現在、「ジュノ ウィミンズウェルネス銀座産院・健康院」内の漢方カウンセリングルームKaonで漢方カウンセリングと、オリジナルのバイタルフットヒーリングによるケアもおこなっている。
よりたくさんの方に漢方の良さを伝え、元気な毎日を送ってもらうための活動として、東京・新潟などでセミナーを行なっている。美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)

blog 漢方ひっち

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