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若々しく見せる ベースづくりのヒミツ

ベースメイクを制する者が「若々しさ」を手にする

オシャレやメイクにも気合いが入る、パーティシーズンがやってきましたね。
ところでみなさんがメイクをするのは、「自分をキレイに見せたい!」からですよね? そして、30代以降ならそのキレイの意味に、「少しでも若々しく見せたい!」という願望がこめられているのではないかしら? 私がメイクをする目的は、もろにそうです。40代後半の私に、20代や30代に見られたい、という若返り願望はないけれど、いつまでも若々しい女性に見られたい、とは思いますもん。
「若い」と「若々しい」は同じようでまったく意味が違います。「若い」は単に年齢的なこと。「若々しい」は年齢は関係がなく、健康的で内面からイキイキと輝いて見えること。


では「若々しくない」、というのはどういう状況でしょう。いくら目がぱっちりしていても、鼻が高くても、肌がくすみ、まぶたがどす黒く、クマがあり、肌がかさかさしていたり凸凹している人を、「若々しい」とは思わないと思います。若々しさを感じるパーツは、ずばり肌全体の状態なのです。

肌は内面美やその人の健康状態を映し出す鏡。そしてこの若々しさは、化粧下地やファンデーションなどベースメイクで演出することができるんです。簡単にいえば、若々しさを奪っている要因を、肌から排除していけば、若々しさは取り戻せるというわけです。


今回はその具体的なテクニックをご紹介しましょう。


ファンデーションは、厚塗り、粉浮きするほど、「老けて見える」ということを覚えておきましょう。まずだいいちに、若々しい肌に仕上げるためにとても大切なこと、それは保湿です。乾いた肌に下地やファンデーションを塗ると、必ず厚く粉浮きします。ところが、メイク前に美容乳液やライトなクリームを塗っておくと、下地やファンデーションが肌表面に薄く均一にフィットするので、滑らかで透明感のある仕上がりになるのです。

朝スキンケアをしていても、メイク前にもう一度、保湿をすることが効果的なんです。

 

 

さて、つぎにくすみをカバーします。
30代をすぎが肌のほとんどは、くすんでいます。このくすみをファンデーション一品だけでカバーしようとすると、厚塗りするしかありません。でも、厚塗りはご法度でしたよね。そこでファンデーションの前に、肌のくすみを消すためのコントロールカラーという色つきの下地を使うんです。これはくすみの原因となっている色を相殺する作用があるので、厚づきになる心配がありません。どす黒い色を相殺するには、ベージュピンク系がおすすめ。この色はくすみをカバーすると同時に肌に透明感をプラスしてくれます。


顔全体にのばしたあと、強くくすんでいるまぶたや目の下のクマは重ねましょう。

こうして、あらかじめ肌からくすみやクマを消して肌色をリセットしてからファンデーションを薄く塗ると、まるで素肌のようにナチュラルに仕上がるんです。
くすみを隠したければ色つきの下地を使うこと。ファンデーションは薄く塗って肌表面を滑らかに整える。それぞれに役割が違うのです。

さて、肌のくすみが気になるからと、自分の肌色よりも白っぽい色のファンデーションを塗る人がいますが、これはやってはいけません。なぜなら、どす黒いところへ白っぽい色を重ねても、グレーになるだけでくすみは消えません。ファンデーションは首の色と同色を選ぶと顔が引き締まって見えます。また、シミを隠すために、明るい色のコンシーラーを使う人がいますが、これも同じでシミ部分が白グレーになるのでかえって目立ちます。シミは肌色よりもやや暗めのコンシーラーのほうが自然に隠れるのです。


さらに目の下のクマが強烈な場合は、専用の部分ファンデーションが出回っているので、ファンデーションの代わりに使っても効果的。

ファンデーションはリキッドでもパウダーでも、クリームでもなんでもOKですが、肌に薄く塗る、これが肌を若々しく見せるポイント。そのためにも、その前の保湿、くすみやクマのカバーが大切。このひと手間が、透明感とハリのあるイキイキした肌に仕上げてくれるんですよ。

プロフィール

山崎多賀子
(やまざき たかこ)
山崎多賀子

1960年生まれ。
会社員、女性誌の編集者を経てフリーに。雑誌やwebなどで美容、健康記事や美容ルポルタージュ、エッセイなどを手がけ、各誌で活躍。2005年に乳がんが発覚、2006年から女性誌に闘病記を掲載し話題に。
また、美容ジャーナリストという職業と闘病経験を活かし、乳がん治療中もいきいきとキレイでいられるためのメイク法や検診の重要性などを各地で講演。
著書に『「キレイに治す乳がん」宣言!』(光文社)、『山崎多賀子の極楽ビューティ体験記』(扶桑社)がある。
NPO法人キャンサーリボン理事。NPO法人キャンサーネットジャパン認定乳がん体験者コーディネーター。

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