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「白湯」には、どんな健康効果があるの?

「白湯(さゆ)」をただの「ぬるくなったお湯」と考えるのはあらためたほうがいいかもしれません。

体にいいことがいくつもあるといいます。

侮れない「白湯」の魅力、健康効果について考えてみました。

 

そもそも「白湯」ってどんなお湯?

「白湯(さゆ)」とは、水を一度、沸とうさせてから飲める程度にまで冷ました、何も混ぜていない、ぬるめのお湯のことです。

昔から「白湯は健康にいい」といわれていますが、近年、改めてその健康効果が注目されているようです。ただ、この白湯を単に水を温めただけの「ぬるいお湯」と思い違いしている人が少なくないようです。

白湯とは、例えば熱いお湯に水を注ぎ入れて「ぬるくしたお湯」でもなく、そして今ではすっかり冷たくなった「元はお湯」でもありません。

白湯を作るには、ちょっとした手間が必要といいます。まず水をやかんや鍋で10~15分ほど沸とうさせます。水道水に含まれる残留塩素などの不純物を除去するにはしっかりと沸とうさせ、煮詰める必要があるのです。

その後、50℃前後の飲みやすい温度にまで自然に冷まします。

いったん沸とうさせることに白湯としての意味があるのだそうです。

ちなみに「湯冷まし」は白湯を冷ましたもの、いったん沸とうさせたお湯が冷えて常温以下になったもので、2つは似ていますが少し違うようです。

 

白湯でどんな健康効果が得られる?

 白湯は常温の水よりも温かいので、飲んだときに胃や腸に負担をかけにくいといわれます。

白湯についてはインド古来の予防医学とされる「アーユルヴェーダ」にルーツを求めることができるといわれます。

また中国やヨーロッパなどにも白湯を飲む習慣は古くからあるそうです。

 そんな白湯の健康効果は、体のどんなことに現れるのでしょう。

<冷え症が改善される>特に朝、起きてすぐに白湯を飲むと体が温まり、血行がよくなり、手指や足の指先まで血液が行き渡るといいます。

<血流が促され、腸内環境が整う>白湯は胃と腸に「やさしい」とよくいわれますが、白湯を飲むと他の臓器も温まり、全身の血流が促されます。消化力が高まり、便通がよくなるなど腸内環境もよくなるとされます。

<ダイエット効果にも期待>白湯を飲むと胃腸の働きが刺激され、血行が促進され、基礎代謝がアップするので消費エネルギーが増えダイエット効果が期待できるといいます。食前に飲むと満腹感を得られるそうです。

<免疫力が高まる>胃や腸が冷えると免疫力が低下するといわれます。白湯を飲むと胃腸などの内臓が温まり、血流も促され、体温も上がるので免疫力が高まるといいます。

<美肌効果、肌トラブルの予防>白湯を飲んで血流がよくなると便通が改善され、ニキビや吹き出物などの肌トラブルの予防効果にも。また肌に必要な栄養素も体に行き渡り、古い細胞から新しい細胞への肌の生まれ変わり(ターンオーバー)がうまくいき、肌の健康が保たれるといわれます。

<デトックス効果が得られる>白湯は胃腸を温め、腸の蠕動運動を活発化させて便通が促されます。また体温の上昇などによって、体の中の老廃物や余分な塩分が汗や尿とともに体外に排出されるといった、デトックス効果や、さらにはむくみの解消が期待できるといいます。

 

白湯の健康効果を得るための飲み方は?

白湯は一度にたくさん飲むのではなく、何回かに分けて飲むと吸収されやすいといいます。

1日の摂取量の目安700~800mlを1回に約200ml(コップ1杯)で3回~数回に分けて、ゆっくり飲むのがいいとされます。

<朝の起床時>夜中に失われた水分の補給とともに、冷えた体を白湯が温めてくれ、胃腸を目覚めさせ、消化・吸収機能を刺激してくれます。

<食事前か食事中>おなかを温め、胃腸の消化・吸収が促されます。また、白湯を飲むと満腹中枢が刺激され食べ過ぎの予防にもなるといわれます。

<就寝前>寝ている間の脱水や血流の滞り、体の冷えを防ぎ、副交感神経を優位にして寝つきをよくする効果があるともいわれます。

 その他、日ごろの水分補給にも利用するのもいいようです。

外出時は保温できるポットに白湯を入れてこまめな補給を心がけます。冷たい飲み物ばかりではおなかの調子をくずしてしまいかねません。

 ただ腎臓や心臓などに何らかの疾患を抱えている場合は、医師に相談を。

 

白湯を作るのがめんどうなときは?

 毎日、やかんや鍋を使って白湯を水道水から作るのは、「そもそも、やかんがないし…」「時間がかかってめんどう」というときは、ミネラルウォーターや水道水を浄水器に通した水を使うと時間の短縮になります。

電気ケトルや電気ポット、もしくは電子レンジでいったん沸とうさせて、その後、適温(50℃前後)まで冷ますという方法があります。

またはそれらケトルなどを使って、水を適温近くまで温めることができれば、冷ます必要がなくそのまま飲めるので、朝の忙しいときは便利かもしれません。

 自分の生活スタイルに合った作り方で、白湯の効果を実感してみてはいかがでしょうか?

 

<参考>

*「デジタル大辞泉」「日本大百科全書(ニッポニカ)」「『白湯』と『お湯』、『湯冷まし』の違いを知ってる?」(Oggi.jp/小学館)

*「白湯とお湯の違いと効果とは!水道水からケトルやレンジでの作り方!」(Sodate・アイフルホーム/株式会社LIXIL住宅研究所)

*「白湯ってどうして体にいいの?」(ミツカンへルシーライフマガジン/株式会社Mizkan Holdings)

*「白湯の効果とは? 作り方やおすすめのアレンジを紹介」(くらひろby TEPCO/東京電力エナジーパートナー株式会社)

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。