肝臓のお疲れシーズン。脂肪肝にご用心!
お正月に新年会……食べ過ぎ、飲み過ぎが増えがちな1月は、体重増加とともに脂肪肝のリスクが急増するといわれています。
今回は気になる肝脂肪のお話です。
肝臓がフォアグラ状に!?
「肝脂肪って何?」という人もいるかもしれません。そもそも肝脂肪とは、肝臓に脂肪が過剰に溜まった状態を指します。
肝臓には、「有害物質の解毒・分解」や食べ物の消化に必要な「胆汁の合成・分泌」などさまざまな働きがありますが、エネルギー源や生命維持に必要な物質を一時的に蓄え、必要に応じて各臓器に送り届ける「貯蔵機能」も重要な働きの1つです。
ところが、食べ過ぎや運動不足、アルコール、糖分のとりすぎなどで、貯蔵が過剰になると肝脂肪となるのです。
ところで、世界の三大珍味の1つに「フォアグラ」がありますが、フランス語でフォア(foie)は「肝臓」、グラ(gras)は「脂肪」を意味するそうです。つまり直訳すれば「脂肪肝」ということになります。
フォアグラは料理としては好ましくても、自分の体の中にあるとすれば話は別。笑い事ではすまされません。
放置してはダメ
肝臓はある程度病気が進行しないと自覚症状が出にくいことから「沈黙の臓器」と呼ばれています。脂肪肝をほうっておくと、肝炎や肝硬変、最終的には肝がんと重大な病気につながる危険性があるといいます。
また、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病のリスクも上昇するといわれていますから、脂肪肝を「ただの脂肪の蓄積」と放置しないことが大切です。
やせ型の人、アルコールを飲まない人も要注意
脂肪肝は、一般的に過食やアルコールのとり過ぎ、運動不足などが原因だといわれています。そんなことから太っている人やアルコール好きの人がなる病気だと思われがちです。
しかし、実際にはやせ型の人やアルコールを飲まない人も、不適切な食事(タンパク質不足、果糖など糖質のとりすぎ等)や運動不足、筋肉量の低下などが原因で、脂肪肝になるケースがあるというのですから、油断はできません。
また女性の場合、更年期以降は女性ホルモンのエストロゲンの減少によって脂肪肝が増えやすくなるといわれているので注意が必要です。
予防・改善には生活習慣の見直しを
では、どうしたら脂肪肝を遠ざけることができるのでしょうか。
肝臓に余分な中性脂肪を蓄積させないために、基本となるのが以下のような生活習慣の見直しです。予防はそのまま脂肪肝対策にもつながるといわれています。
(1)バランスのよい食事を心がける
まずは糖質のとり過ぎに気をつけましょう。食事に気をつけていても、お菓子やジュースなど間食は糖質多めで高カロリーなので気をつけて。
また、果物に含まれる果糖も、とり過ぎれば中性脂肪として肝臓に蓄えられるので注意が必要です。
間食はできるだけ控えて、食事は規則正しく1日3食。主食、主菜、副菜を揃えて良質なたんぱく質や野菜、きのこ、海藻類などをバランスよくとりましょう。
肥満の人は、適切な食事と運動で太り過ぎから脱却しましょう。
(2)アルコールを控える
アルコールの過剰摂取は、中性脂肪を増やす原因になります。アルコールが原因の脂肪肝の場合は、原則として飲酒を控えることがすすめられています。
(3)運動習慣をつける
脂肪肝を改善する運動習慣で効果的なのは、脂肪を燃焼させる有酸素運動と基礎代謝を上げる筋トレを組み合わせることだといわれています。
ウォーキングなどに加えてスクワットやつま先立ちなどの筋トレも忘れずに。運動習慣をつけるには、無理なく毎日続けることが大切です。
ほかにも、睡眠時間をしっかりとる、就寝前の飲食を控える、夜更かしを避けるといった生活全体のリズムを整えることが大事だといわれてます。
正月休みで乱れた生活習慣をリセットして、肝臓にやさしい生活を心がけましょう。
<参考>
※「健診で肝臓引っかかったら 脂肪肝多いです」(東京新聞/2023.7.5)
※「年末年始は、食べ過ぎ・飲み過ぎにご注意を!」(広報東海/茨城県 東海村役場)
※「年末年始が明けたら注意しよう!「脂肪肝」について学んでいきましょう!」(公益財団法人 福井県予防医学協会)
※「脂肪肝(しぼうかん)」(e-ヘルスネット/厚生労働省)
※「本当はコワイ脂肪肝」(サワイ健康推進課/沢井製薬株式会社)
※「あなたの肝臓、フォアグラってる?」(健康づくりかわら版/一般財団法人日本予防医学協会)
※「『私は痩せてるから大丈夫』その油断が落とし穴!“隠れ脂肪肝”が40代女性に増えている意外な理由とは|医師が解説」(ヨガジャーナルオンライン/株式会社インタースペース)





