果物の食べ過ぎは脂肪肝リスク?
デザートやおやつに食べることの多い果物。
健康にもいいとされることもあって、なかには毎日、食べるという人も多いでしょう。
でも果物の食べ過ぎは脂肪肝のリスクを招くといいます。
どういうことでしょう?
果物をまったく食べない人は4割?
ふだんから果物を食べていますか? 果物は健康的な食べ物というイメージがある一方、「(値段が)高い」「(食べる手間が)めんどう」ということから、意外に食べられていないようです。
フランス、ドイツ、日本の消費者を対象にしたある調査によると、1週間に果物を摂取する回数は、フランスが11.6回、ドイツは11.3回に対し、日本はその約半分の5.9回だったそうです。
また、『健康日本21(第三次)』では果物の摂取量の目標(ジャムを除く果実類)は1日200gなのですが、20歳以上の人の1日の摂取量はその半分以下の平均約93g(『令和5年国民健康・栄養調査』)といいます。
さらに摂取量が100g未満の人は全体の6割を超え、目標量の200g未満の人が8割以上もいるといいます。全体の4割は1日にまったく果物を食べていませんでした。
とくに若い世代の摂取量の少なさは際立っているようです。20〜30歳代の摂取量は約45gで70歳代以上の高齢者の3分の1以下という報告もあります(『令和元年国民健康・栄養調査』)。
果物は「生」が理想。ジュースは糖分に注意?
「1日200g」の果物といわれても、どのくらいの量なのか、なかなか見当がつかないものです。
厚生労働省などの資料から主な果物の「200g」の目安を紹介します。食べるときの参考にしてみてください。
たとえば、バナナなら2本、中くらいのリンゴなら1個、ミカンは2個、イチゴなら12粒、ブドウ1房、柿1個、夏ミカン1個、デコポン1個、グレープフルーツ1個、ナシ1個、キウイフルーツ2個……などです。
いくつかの好きな果物を少量ずつ組み合わせて食べるのも楽しそうです。
ただ、最近の果物は糖度が高く「甘さ」が「売り」になっているものが多いので、食べ過ぎには気をつけたいもの。
さらに果物の糖質は短時間でエネルギーになるといわれます。夜に食べるのは避け、朝食か昼食のときに食べるのがいいようです。
果物は「生のまま」食べるのが理想的といわれています。
果汁100%などのジュースでは食物繊維が減っているうえ、加糖されていると糖分が多くなり注意が必要といいます。
また、缶詰の果物はシロップ漬けにされていることが多く、ドライフルーツなども糖分が多く含まれていることにも留意する必要がありそうです。
生活習慣病を果物で予防?
果物にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
とくに体内の余分なナトリウムを体の外へ排出させる働きのあるカリウムが多く含まれているので、高血圧の予防などに効果があるとされます。
国内外のさまざまな研究で、果物を食べることによって高血圧や肥満、糖尿病などの生活習慣病を予防できることが示されているといいます。
さらに脳卒中や心臓病などの循環器疾患の発症や死亡リスクが低下することが報告されているともいわれます。骨粗しょう症やフレイルの発症を予防する可能性も指摘されているようです。
ポリフェノールやカロテノイドなど、抗酸化作用をもつさまざまな機能性成分も果物には含まれているといいます。
健康的生活の大事な脇役として、果物は「値段が高い」「手間がめんどう」では片付けられない、重要で不可欠な食べ物であるのは確かなようです。
果物の食べ過ぎによるリスクとは?
そんな栄養豊富な果物ですが、やはり食べ過ぎは健康のリスクをともなうといわれています。
糖質の摂りすぎといえば、肥満や糖尿病を連想する人が多いかもしれませんが、脂肪肝にも要注意だそうです。
脂肪肝とは、その名前の通り肝臓に脂肪がたまりフォアグラ状になったもので、肝硬変や肝臓がんへ進行する可能性があるといいます。最近はお酒を飲まない人や若い女性にもふえているようです。
果物と脂肪肝……意外な結びつきですが、これには果糖という果物に含まれる糖質が関係しているといいます。
果糖は吸収がよく、肝臓で中性脂肪になりやすいため脂肪肝のリスクが高まるのだそうです。果物好きでふだんから食べ過ぎがちな人は、気をつけた方がよいかも。
また「果汁100%」や「果糖ぶどう糖液糖」などが使われたフルーツジュースや清涼飲料水は果物をそのまま食べるよりも吸収が早いので要注意。
何事も「ほどほど」「中庸」が大切ということでしょうか……。
<参考>
*「FACT BOOK 果物と健康・六訂版」(農林水産省)
*「果物1日200gのすすめ」(e-ヘルスネット/厚生労働省)
*「果物を食べよう!目指せ1日200g!」(東京都西多摩保健所)
*「本当はコワイ脂肪肝」(サワイ健康推進課/沢井製薬株式会社)




