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正月太りのまま運動不足で突入⁉ 今気になる脂肪肝

アルコールの飲み過ぎや食べ過ぎ、運動不足で起こるといわれている脂肪肝。

お正月の不摂生とコロナ禍の運動不足も相まって、脂肪肝が心配されています。

 

3人に1人が脂肪肝!?

 肝臓の細胞の中の中性脂肪が、30%以上占めてしまった状態を「脂肪肝」というそうです。

いわばカモやガチョウを人工的に肥満させてつくった「フォアグラ状態」です。

今や日本人の3人に1人が脂肪肝だといわれていますから、脂肪肝は身近な病気の一つなのかもしれません。

脂肪肝は、お酒の飲み過ぎで起こるアルコール性脂肪肝と、ほとんどアルコールを飲まない人に起こる非アルコール性の脂肪肝に分かれるそうですが、近年 注目されているのが、お酒をそれほど飲まない人にも見られる、非アルコール性の脂肪肝です。

非アルコール性の場合は、食べ過ぎや運動不足が原因などの生活習慣が関係しているといわれています。

 

やせている人も気を付けて!

肥満の人が脂肪肝になるイメージがあるかもしれませんが、やせている人もご用心。

運動不足や不規則な食事、偏った食事などにより体重が数キログラム増えただけでも、肝臓に中性脂肪が溜まることがあるそうなのです。

さらに「低栄養性脂肪肝」といって、極端な食事制限や急激なダイエットで起こる脂肪肝もあるといいます。

やせているから、若いから「自分には関係のないこと」と油断するのは禁物です。

ほかにも夜食を食べる習慣がある人、大食い、早食いの人、まとめ食いをする人、偏食の人、甘いものやカロリーの高いものが好きな人は、要注意。脂肪肝になるリスクが高いそうです。

 

重大な病気につながることも

「たかが、肝臓に脂肪がたまっただけ」と思われがちですが、脂肪肝はほうっておくと、肝硬変や肝がん、心臓病、脳卒中といった重大な病気につながることがあるそうです。

 肝臓は沈黙の臓器と称されるように、あまり自覚症状が出ない臓器なので、何も自覚症状がないまま進んでしまうことも。

だからこそ、重大な病気へとつながってしまう前に、なんとか対処したいものですね。

 

食事と運動の見直しを!

 非アルコール性の脂肪肝の対策のポイントは、生活習慣の改善にあるといわれています。

日ごろからつい食べ過ぎてしまう人、反対にダイエットのために極端な食事制限をしている人、偏食や不規則な食生活をしている人は、まずはバランスのよい食事を3食とることを心がけて。

お菓子や清涼飲料水などに多く含まれる果糖は、摂取すると中性脂肪となって肝臓に蓄積されやすいといわれていますから、おやつのとりすぎにも注意しましょう。 

 肝臓のために良質のタンパク質をとること、野菜をたっぷりとることも必要だといわれています。      

 またコロナ禍だからこそ、適度な運動をすることも心がけましょう。

運動と食事の両方に気を配ることが、脂肪肝の予防・対策の大事なポイントになるそうです。

まずは無理なくできそうなことからトライしてみませんか。

 

<参考>

※「脂肪肝」(e-ヘルスネット 厚生労働省)

※「非アルコール性脂肪性肝疾患」(肝炎情報センター 国立国際医研究センター)

※本当はコワイ脂肪肝」(サワイ健康推進課 沢井製薬)

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。