
亜鉛不足が招く思わぬ不調
「何を食べても苦く感じる」、「味がよくわからない」……そんな若い世代が増えているそうです。
高齢に多いといわれる味覚障害ですが、若年層でも起こることがあるそうです。
どんなときに起こりやすいのでしょうか?
味覚障害とは
食べ物の味がわからなくなってしまうのが味覚障害。何を食べても味が感じられなくなったり、まずく感じたり。
また何も食べていないのに、口の中で苦味や甘味、渋みなどを感じることがあるそうです。
加齢に伴って、味蕾の感度が鈍くなったり、唾液が減少すると味覚障害が起こりにくくなるといわれています。
そのほか、糖尿病などの病気や薬の副作用などでも起こることがあるといわれていますが、多く見られるのが体内の亜鉛不足。
近年は、若い世代の亜鉛不足が指摘されているそうです。
思わぬ不調は亜鉛不足が原因かも
亜鉛ってなに? という人も多いかもしれません。
亜鉛とは、骨の発育やたんぱく質の合成などにもかかわる必須ミネラル細胞がつくられたり増殖などにも深い関係があるそうです。
不足すると、味覚障害を招くほか、発育不全や肌荒れ、抜け毛が起こったり、ウイルスへの耐性も弱まることが知られています。
また不妊ともかかわりが深く、とくに男性は亜鉛が不足すると、精子の数や運動量が低下したり、ED(勃起不全)につながることがあるといわれています。
さらにストレスを感じやすくなってイライラしたり、不眠になることもあるとか。
ふだんは亜鉛のことなど考えもせずに食事をとっている人が多いと思いますが、これを機に亜鉛にももっと関心をもってはいかがでしょう。
ダイエットや加工食品のとりすぎに注意
普通に食事をとっていれば、亜鉛不足になることはないといわれています。しかし、ダイエットをしていたり偏食の人は要注意。栄養バランスが崩れてミネラル不足に陥りがちです。
また加工食品やコンビニ食に多く含まれる食品添加物の中には亜鉛を体外に排出したり吸収しにくくするものがあるそうですから、しょっちゅうそうした簡単・便利食を利用している人も注意が必要です
さらにアルコールは亜鉛の排出を促すといわれているので、毎日飲む人は休刊日を設けたり飲みすぎないようにしたほうがいいかも。
食生活を見直そう
ちなみに、亜鉛の多く含む食品には、カキ、豚肉レバー、タラバガニ、うなぎのかば焼きなどがありますが、そうひんぱんには食べられませんよね。
日常的にとりやすい食品としてはゆで大豆や納豆、切り干し大根、ひじきなどがあります。
栄養バランスのとれた食事がとれるように食生活を見直しながら、こうした亜鉛を多く含む食品を意識的にとるようにするとよいかもしれません。
<参考資料>
*「食の医学館」(小学館)
*「ウィメンズ・メディカ」(小学館)
*「家庭の医学」(小学館)