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トマトの赤い色素には美容と健康にいいこといっぱい

真っ赤なトマトは夏野菜の代表選手。

トマトの赤い色には、美容と健康によい栄養分がギュッと詰まっているそうですよ。

 

抗酸化力が強いリコピンが体を守る

トマトの赤い色素をつくっているのは「リコピン」という成分です。

リコピンはカロテノイドといわれる色素成分の1つで、抗酸化力はβ-カロテンのなんと約2倍!

カロテノイドの中でもっとも強い抗酸化力をもつ物質として知られているそうです。

私たちの体で日々発生している活性酸素は老化、がん、シワ、しみ、動脈硬化などの生活習慣病の原因となることが知られています。

その活性酸素を除去してくれるのが抗酸化物質で、強力な抗酸化作用をもつリコピンには、がんや動脈硬化を予防する効果があることがわかってきたそうです。

 

美肌効果があり、ダイエットにも

またトマトのリコピンには、肌の代謝を促し、シミを作りにくくさせる効果もあるそうですよ。

さらにトマトにはビタミンCも豊富でβ-カロテンも含んでいるので、美肌づくりにもパワーを発揮してくれるそうです。

また、トマトは低カロリーで少量でも満足感が得られるので、ダイエット中の人には最適な野菜といえるかもしれません。

そのほか、トマトに含まれるカリウムはナトリウムを尿と一緒に排泄してくれる作用があるので、むくみや高血圧にも有効だといわれています。

 

酸味が疲労回復に役立つ

さらに注目すべきが、トマトの酸味。トマトの酸味であるクエン酸やリンゴ酸は、乳酸などの疲労物質を取り除いてくれるそうなので、疲れたときも効果的。

さっぱりしたトマトの酸味が、夏の暑さに疲れた体を癒してくれそうです。

 

栄養いっぱいのミニトマト

なお、栄養成分的にみると、ミニトマトは普通のトマトに比べてカロテンやビタミンC、カリウムなどが豊富なのだそうです。リコピンの含有率も多いといわれています。

トマトの栄養を効率よくとるなら、ミニトマトを活用するとよいかもしれません。

 

加熱すれば吸収力UP

生で食べておいしいトマトですが、加熱して食べるのもお勧めです。

トマトは加熱すると、リコピンの吸収率がよくなるそうです。

そのうえ加熱すれば食べられる量も増えるので、栄養素もたっぷり摂取できます。

トマトソースにしたり、野菜がいっぱいとれるラタトゥイユにしたり、卵や肉と炒めても。

トマトのうまみとコクで、料理の味もグンと増します。

なお、生のトマトだけでなく、ケチャップやホールトマト、トマトピューレなどの加工品にも栄養がぎっしり詰まっているそうですよ。

緑黄色野菜に分類されていて見た目も鮮やかなトマトには、美容にも健康にもいいこといっぱい。

毎日の食卓に取り入れて、まだまだ続く残暑を元気に乗り切りたいものですね。

 

<参考URL>

*「トマトのちょっといい話」(全国トマト工業会)

http://www.japan-tomato.or.jp/knowledge/history.html

 

 

*「野菜のチカラをもっと知る 春夏の旬野菜トマト」(JAグループ)

https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=6

 

*「園芸通信 野菜のチカラ トマト 夏バテ防止」(サカタのタネ)

https://sakata-tsushin.com/yomimono/tokushu/20180419_006807.html

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。