プラスコラム
PLUS COLUMN

水虫ケア

この夏、水虫の患者さんはとても多かった印象があります。
おそらく毎晩といってよい程降った雨の影響があるのではと思います。

水虫は白癬菌のしわざ

西の方から、東京に転勤してきた私の友人は、東京の夏って夜になるといつも雨が降るのねぇと言っていましたが、違うんです。今年だけです、こんなの。
しかし、ほんとによく降りましたね。突然の雨で足が濡れてしまい、じめじめしたまま数時間過ごし1週間くらい経ってから足がかゆくなったり、皮がむけたり、水ぶくれができてしまった方はいらっしゃいませんか?その足はちょっと怪しいですよ。


足に発症したものを足白癬と呼んでいます。水虫は白癬菌というカビが原因で起こる皮膚疾患です。

足白癬のタイプには、水疱型、趾間型、角化型がありますが、必ずしもかゆくなく、治療が遅れるケースもあります。

 


カビの増殖する条件は3つ。適度な温度、適度な湿度と栄養です。人の皮膚は体温と汗と栄養になる角質があるため、カビにとっては好条件です。
この3つのどれか1つでも欠けると急速に発育速度は弱まります。
趾の間をよく拭いて乾かしましょう。そして感染源となるバスマットは毎日、日に干しましょう。
外から帰ったらまず、足を洗いましょう。決してごしごし洗う必要はありませんが、洗い終わったら、趾の間に水気が残らないようにしっかり拭きましょう。朝もくつ下を履く前に趾の間の汗を拭きます。外用は1日1回でよいと言われていますが最初の2週間は朝晩塗りたいところです。趾の間を石けんを使って洗いましょう。

ブーツの季節の水虫対策

さて、ブーツの季節がやってきました。
今年は早い時期から冷え防止か、おしゃれのためか、ブーツの女性を多くみかけました。ブーツはやはりむれますよね。今日履いたものはウェットティッシュ等で中をよく拭いて、日影干ししてください。同じ靴を連続して履かないことも予防、治療につながります。
水虫は、適切な治療でちゃんと治ります。気長にきちんときれいになるまで諦めず!です。

 

爪白癬は爪の中間に菌が住みつきます。2~3本までの爪白癬では爪の上部を削り、爪の生え際を中心に液体タイプの外用剤を塗ります。毎日外用していくとちゃんとよい爪が伸びます。気長にいきましょう。

プロフィール

平田 雅子 先生
皮膚科医
平田 雅子 先生

私のクリニック目白 院長 日本大学医学部卒。皮膚科専門医。

東京医科大学、同大学八王子医療センターを経て、2003、10月から現職。
女性専門医療の第一線で活躍中。
女性医療ネットワーク理事。
日本医師会産業医。
女性の悩みをきちんと聞くことを心がけた診療に定評がある。

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