プラスコラム
PLUS COLUMN

目ヂカラのヒミツ(アイライン)

年代によって違うかもしれませんが、30代、いや40代までの女性のメイクの主役は、アイメイクではないかしら?このアイメイクにも、マスカラ&つけまつ毛、アイライン、アイシャドウと大きく3つに分けられるのですが…。

 

そもそも日本女性がアイメイクに没頭する目的、それは「目ヂカラ」をつけるため。「目ヂカラ」というフレーズとともにアイメイクブームが訪れたのは、もう10年くらい前の話ですね。目ヂカラというのは、言葉通り、目のインパクト、存在感のことです。目はその人の意志や感情を表す場所。「心の窓」とも言われています。「目は口ほどに物を言う」「目で語る」という言葉がありますが、目ヂカラが強ければ強いほど目からの発信力も強く、黙っていても意志が強い人、自己主張のある人、自信のある人に見えるというわけです。考えようによっては「私をなめんじゃないわよ」、という虚勢、鎧になるともいえなくもないですね。

 

さて、目にインパクトをつけるメイク法は色々ありますが、自己主張という意味で一番インパクトを与えてくれるのが、まつ毛の生え際を濃くして目の輪郭をくっきり見せるアイラインです。アジア人は欧米人に比べてまつ毛がまばらで細いため、すっぴんだと目の輪郭があいまいで、弱々しく、場合によっては自信なさげな印象を受けます。ところがまつ毛の生え際を濃くしてやるだけで、強い意志が生まれ、頭がよさそうにも見えます。目ヂカラはまつ毛と深く関わっているですね。

 

でも強い女に見えたら怖いんじゃない? と思われる方もいるかも。
その通り。強いだけのメイクは流行らないしキレイじゃない。でもね、アイライン効果は強さアップだけではないんです! 
目の輪郭を濃くすると、コントラストで、白目が澄んで見え、白目が澄むと瞳もくっきり輝いて見えるんです。そして瞳がくっきり輝くと、赤ちゃんのような愛くるしさや清楚感が出てくる。これって色のコントラストがなせる妙。眠たそうな目がいきなり意志をもって輝きを放つから驚きです。


つまりアイラインひとつで、知的で、信頼のおける強さと、愛くるしい清楚な感じの両面が身につくと、1本で二度三度オイシイ戦略的なメイクアイテムなんです。

そうはいっても、アイラインを引くとわざとらしい。厚化粧になる。と心配する人もいるかも?
その通り、入れ方を間違えると下品になりかねません。
品よく自然にアイラインの効果を得るには、ひとつだけ重大なコツがあるんです。

 

ペンシルでもパウダーでもリキッドでもいいのですが、アイラインを入れるべき場所は、まつ毛の上ではなく、まつ毛とまつ毛の間の肌色の部分!まぶたを指で少し上へ引き上げて、まつ毛の根もとをしっかり出し、目尻から目頭まで根もと全体をていねいに塗りつぶしてしまうこと。これが大切。とくに目頭部分はまつ毛の上にはみ出さないよう細く繊細に入れる。こうするだけで、まつ毛がびっしり生えているように見えて、アイラインを塗っているとは分からないほど自然な仕上がりに。でも、知的シャープ感と白目も瞳もキラキラ愛らしく清楚にと目ヂカラ効果はきちんと出ます。

 

自然な仕上がりで目ヂカラアップ

まつ毛とまつ毛の間の肌色の部分をていねいに塗りつぶす   

さらに、目尻をきりっとシャープに見せたいなら目尻側だけ太くする。目ヂカラをもっとつけたいなら、目尻側にいくほど太くなるように、まつ毛生え際の上全体にラインをひけばいい。さらにさらに、まつ毛の内側の粘膜の土手部分にもラインを入れるインサイドラインにすると目ヂカラがパワーアップ。下まぶたもラインで囲む囲みメイクも流行りですね。とにかく強弱のアレンジは自在です。

さらにシャープに見せたいとき

目尻側だけ太くする

さらに目ヂカラアップしたいとき

尻側にいくほど太くなるように、まつ毛生え際の上全体にラインをひく

自分の顔にキレが欲しいと思ったら、マスカラの前にアイライン。是非挑戦してみてね。

プロフィール

山崎多賀子
(やまざき たかこ)
山崎多賀子

1960年生まれ。
会社員、女性誌の編集者を経てフリーに。雑誌やwebなどで美容、健康記事や美容ルポルタージュ、エッセイなどを手がけ、各誌で活躍。2005年に乳がんが発覚、2006年から女性誌に闘病記を掲載し話題に。
また、美容ジャーナリストという職業と闘病経験を活かし、乳がん治療中もいきいきとキレイでいられるためのメイク法や検診の重要性などを各地で講演。
著書に『「キレイに治す乳がん」宣言!』(光文社)、『山崎多賀子の極楽ビューティ体験記』(扶桑社)がある。
NPO法人キャンサーリボン理事。NPO法人キャンサーネットジャパン認定乳がん体験者コーディネーター。