ちょっとしたことで鼻血。冬に多いのはどうして?
突然鼻血が出たり、鼻を強くかんだ拍子に出血したりした経験はありませんか。
実は、冬は鼻血が出やすい季節といわれています。
その理由を見ていきましょう。
冬に鼻血が増えるわけ
冬は空気が冷たく乾燥するため、鼻の粘膜も乾きやすく、傷つきやすい状態になります。すると、ちょっとした刺激で細い血管が切れ、鼻血が出やすくなると考えられています。
さらに、冬は「室内は暖かい・外は寒い」という大きな寒暖差が生じやすい季節です。
鼻粘膜の潤いは自律神経の働きに左右されるため、急激な温度差で自律神経が乱れると分泌液が減り、鼻の乾燥が進みます。これも鼻血の原因のひとつだそうです。
また、急激な寒暖差は血管そのものにも負担をかけます。
暖かい場所から寒い外へ出ると血管はギュッと縮み、逆に寒い場所から暖かい部屋に入ると一気に広がります。この急激な変化に血管が耐えきれず、破れて鼻血が出ることがあるといいます。
多くは心配いらない鼻血
鼻血が出ると驚きますが、多くの場合は心配のないものだといわれています。
鼻の入り口から少し奥にある「キーゼルバッハ部位」と呼ばれる場所には細い血管が集中しており、粘膜も薄いため傷つきやすい構造になっています。
乾燥や寒暖差、鼻を強くかむ、指でひっかくなどの刺激でこの部分が傷つくと、鼻血が出やすくなることが知られています。
キーゼルバッハ部位からの出血は、正しい処置を行えば数分で止まることがほとんどだといいます。
実は逆効果! やってはいけない鼻血の処置
昔からよく聞く鼻血の止め方の中には、実は逆効果のものもあります。
【避けたい対処法】
・頭をそらす、上を向く
血がのどに流れ込み、むせたり気分が悪くなったりする原因になるそうです。
高齢の方や疲れているときは誤って気管に入る危険もあるため避けましょう。
・首の後ろを叩く
叩いても止血効果はないといいます。刺激によってかえって血流が増えることもあるそうです。
・鼻にティッシュを詰める
粘膜をこすって傷を広げたり、抜くときにかさぶたがはがれて再出血しやすくなるといいます。
覚えておきたい「正しい鼻血の止め方」
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会がすすめる正しい対処法は次のとおりです。
(1)まず落ち着く
(2) 椅子などに座る
(3)小鼻の柔らかい部分を指でつまむ
(4)顔は床や地面を見るように軽く前に傾ける
(5)その姿勢のまま 5~10 分ほど安静にする
多くの鼻血はこの方法で止まるとされています。いざというときのために覚えておくと安心です。
危険な鼻血に注意
ほとんどの鼻血は心配ありませんが、次のような場合は「危険な鼻血」とされ、早急な対応が必要です。ただちに医療機関を受診しましょう。
・バケツ一杯分のような大量の出血がある
・発熱している。
・出血の勢いが強くのどのほうに流れてくる。
また「20分たっても止まらない」「1週間に3回ほど鼻血が出る」などの場合も、耳鼻咽喉科の受診が必要です。
「ワーファリン」など血液をさらさらにする薬を飲んでいる人は血が止まりにくいため、より注意が必要だといいます(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)
ときに鼻血は、生命に危険が及ぶ場合があるといいます。危険な鼻血のサインに注意しましょう。
また、たかが鼻血と思わずに、気になる症状があれば早めに専門医に相談を。
<参考>
※「鼻出血(鼻血)~ 原因・止め方・こんな鼻血は要注意!~」(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)
※「鼻から血が出る」(一般社団法人 兵庫県医師会)
※「鼻血(鼻出血)への上手な対処法」(一般社団法人 松戸市医師会)
※「侮れない、大人に起こる危険な鼻血」(サワイ健康推進課/沢井製薬株式会社)



