プラスコラム
PLUS COLUMN

体力ってなんだろう?

電車に乗ると座りたくなる、昔に比べて疲れがとれなくなった

年齢とともに体力の衰えを感じることはありませんか?

でもそもそも体力って、どんなことをいうのでしょうか?

 

病気・ストレスへの抵抗力も「体力」

体力というと、持久力があるなど身体的な能力をさしているイメージがありますが、

実は体力には「行動体力」と「防衛体力」の2つの種類があるそうです。

行動体力とは筋力や持久力、柔軟性、瞬発力など、行動の基礎となる身体的能力のこと。

一般的にいわれるのがこの「行動体力」です。

一方「防衛体力」というのは、寒暖の差などの環境的な変化に耐える力や病気やストレスに対する免疫力や抵抗力などをさすそうです。

つまり病気をはねのけ、さまざまなストレスに耐える得る力……

言い換えてみると健康に過ごすために必要な体力といえるかもしれません。

 

「行動体力」と「防衛体力」の関係

一般的には、「行動体力」が高い人は「防衛体力」も高いといわれています。

そうして「防衛体力」も「行動体力」もどちらが欠けても健康を維持する能力が下がってしまうというのです。

つまりはどちらも車の両輪のようなもの。

 私たちはよく軽い気持ちで「最近体力落ちて来た」などといいますが、そんなときは病気や心のストレスに対する免疫力も落ちてきているのかもしれません。

 

「行動体力」を高める努力を

反対に、行動体力が高まればそれに比例して、防衛体力も高まるといわれています。

よく悩んだり落ち込んだりする。

よい睡眠がとれない

季節の変わりなどに風邪をひきやすい。

 疲れがとれない

 食欲がない

という人ほど、行動体力づくりに目を向けたほうがよいのかもしれません。

適度な運動をすることで、食事がおいしくなったりよく眠れるようになってストレス耐性も上がるなど、行動体力をUPさあせることは精神的なパワー強化にもつながるようです。

 

日常生活の「ちょこっと運動」が大事

では、無理をしてでも運動をがんばればよいのでしょうか?

実は強すぎるトレーニングは、防衛体力を弱めることが知られています。

日々激しいトレーニングをしているアスリートは風邪など感染症にかかりやすいなど、強すぎる運動やトレーニングを行うことにより、免疫力が低下することがわかっているそうです。

また運動はまとめて行うよりも、日々少しずつ運動をしたほうが防衛体力をつけるのには効果的だといわれています。

休日回ジムにトレーニングを頑張るとなると、心理的なハードルが高くなりますが、毎日の通勤時に少しだけ長く歩いたり、速足を心がけたり、階段を使ったり、ということならできそうな気がしませんか。

忙しい人、スタミナ不足や運動不足を感じている人ほど、疲れない体、ストレスに負け体力をつけるために、通勤時にできる「ちょこっと運動」を習慣づけられるといいですね。

 

<参考URL>

*e-ヘルスネット「行動体力」(厚生労働省)

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-023.html

 

*乳酸菌B240研究所「免疫力低下の理由」(大塚製薬)

https://www.otsuka.co.jp/b240/reason/reason2.html

 

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。