「ストレスコーピング」で上手にかわす、日々のストレス
通勤ラッシュや残業、職場の中の人間関係など、
ビジネスパースンとストレスとは切っても切れない関係にあります。
ストレスは、心の健康の大敵といわれていますが、みなさん、ストレスケアは上手にできていますか?
6割が仕事で強いストレスを感じている
2016年の厚生労働省の調査によると、仕事で強いストレスを抱えている労働者は、59.5%。
なんと6割近くの人が強いストレスを抱える毎日を過ごしています。
仕事のストレスで「心も体もクタクタ」と感じている人も多いのではないでしょうか?
ご存知のように、ストレスは心と体をむしばみます。
私たちは、多少のストレスははね返す力がありますが、
ストレスが長期間続くとストレスホルモン「コルチゾール」が多量に分泌されて、
うつ病など心の病気を引き起こすことが知られています。
ストレスをなくすのは無理。
必要なのはストレスの軽減法
心と体の健康を守るためにもストレスはできるだけためずに、
日々上手にかわしていきたいものですね。
そのために大切なのがストレスの対処法。
ストレスコーピングともいいます。
ストレスコーピングには、たとえば、身近な人に怒りや不満を聞いてもらって
気持ちを整理する方法や考え方を工夫する方法など、いくつか方法があるようですが、
手軽にできるのが、ストレス解消型のコーピングかもしれません。
自分なりのストレス発散法を、できるだけ多くリストアップ
みなさんも自分なりのストレス解消法をもっているかと思います。
しかし、さまざまなストレスに柔軟に対応していくためには、
1つや2つではなく、なるべく多くのストレス解消法のパターンを身につけておくことが
有効だといわれてます。
専門家がすすめるのは、自分なりのストレス発散法を100個リストアップする方法。
たとえば
「お疲れ度MAXの自分に、いちばん高いケーキを買ってあげる」
「部屋の模様替えをして、スッキリする」
「イライラがつのったときには、一人カラオケで盛り上がる」
など、思いつくままなんでもいいそうです。
ポイントは「ひとりで手軽にできるものをできるだけ数多くあげておくこと」だそうです。
自分のことが見えてくる
ストレス解消法をリストアップをしていくと「あ、自分は意外とインドア派なんだ」など、
自分なりの行動パターンも見えてきて、新たな発見もあるのではないでしょうか。
ストレスコーピングの引き出しが多いほど、
さまざまなストレスに対して、柔軟に対応できるといいます。
ちょっと時間ができたときなどに、あらかじめ自分なりのストレス解消法をピックアップしておくと
よいかもしれませんね。
やってはいけないストレス解消法
ストレス解消法は、自分が好きなこと、楽しいこと、心地よくなること、なんでもいいのですが、
一方ですすめられないストレス発散法もあるといいます。
それが、ストレス解消のつもりが、かえって大きなストレスにつながってしまう行動です。
たとえば、ストレス解消のためにヤケ酒を飲んだり、爆買い、爆食をしたり。
またギャンブルなどで憂さを晴らしたりしていると、いつしか依存症に陥って、
健康を損ねたり、経済的に破たんをして大きなストレスを抱えることになります。
また自分ではさほど楽しいと思えないのに「今流行しているから」「友達に誘われたから」
といった理由で行動していると、かえってそれがストレスになってしまうこともあるので、
気をつけて。
忙しい毎日ですが、短時間でもいいので、自分に合ったストレス解消法を実践して
心地よく過ごせる時間をつくりたいものですね。
<参考URL>
*平成28年労働安全衛生調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h28-46-50.html
*大阪府「しごと力を高めよう~上手なストレス解消法~」(大阪府)
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/30530/00000000/06_stressmanagement.pdf
*NHKスペシャル「ストレスから脳を守れ~最新科学で迫る対処法」(NHK)