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白髪はなぜ生えるのか
「あっ……」鏡の中で白髪を発見すると、がっかりしてしまいますよね。
個人差もありますが、一般には30代後半ころから白髪が生えてくるようです。
今回は、白髪のお話です。
カギを握るのは酵素だった
年齢を感じさせる見た目の変化の1つに白髪があります。
でも、ツヤツヤの黒髪が、いったいどんなメカニズムで白髪に変化していくのでしょうか?
そのカギを握るのが、酵素です。
そもそも私たちの体の中には、いろいろな種類の酵素があって、呼吸や排泄など身体のほとんどの働きに重要な役割を果たしています。
髪の生成もその一つです。
年齢と共に酵素が減り、白髪が増える原因に
日本人のほとんどは黒髪ですが、褐色や金髪など、人種によっても髪色が違います。
この髪の色の違いは、毛髪に含まれるメラニン色素の量で決まってくるといいます。
そのメラニン色素をつくり出すのが、「チロシナーゼ」という酵素です。
実は、毛根で作られた直後の髪の色は「白い」そうなのです。
それが成長過程でメラニン色素により着色されて、頭皮から生えてくるときには、私たちの髪の色になっているというわけです。
しかし、酵素の量は年齢とともに減少し、その働きも弱まっていきます。
酵素チロシナーゼが減れば、当然、メラニン色素を十分につくることができなくなって、白髪が生まれてきます。
白髪は抜かずにカットしよう
ところで、白髪が生えてくると抜く人がいますが、これはNG行為だそうです。
白髪が生えてくる毛根からは、メラニン色素が十分に供給されなくなっている状態ですから、抜いても抜いても黒髪は生えてきません。
気になるから、と白髪を無理に抜いていると、毛根部がダメージを受けて、髪が生えにくくなることもあるというのでご用心。
気になる白髪は、抜かずに根元からハサミでカットしたほうがよさそうです。
●日常生活の工夫で白髪予防
白髪には加齢や遺伝が関係していることが知られていますが、それ以外にもストレスで自律神経が乱れたり、偏った食生活をしていて髪に栄養分が行き届かないときなども、白髪の原因になるそうです。
白髪を増やさないためには、ストレスケアを心がけて、睡眠時間を確保し、栄養バランスのよい食事をとることが大事なポイントのようです。
ちなみに、白髪予防にとりたい栄養素は、牛レバーやカシューナッツ、大豆食品などに多く含まれるミネラル成分の銅、海藻類などに多く含まれるヨード、バナナやチーズなどに多く含まれるチロシン、乳製品や小魚になど多く含まれるカルシウムなど。
最近白髪が増えてきたと感じている人は、ちょっとした日常の工夫で、白髪の増加が防げるかもしれません。
もう一度日常生活を見直してみませんか?
<参考資料>
*「酵素」東京新聞日曜版(2018年4月15日)
<参考URL>
*「一度生えて来た白髪を黒髪に戻す方法」VOCE)
「スキンケア大学
*白髪の原因は栄養不足?予防と改善に効果的な食べ物」(AGAクリニック)