加齢臭なんていわせない vol.1
子どもや妻から「パパ、クサイ!」といわれて、傷ついた経験はないだろうか。
40代から増えてくるといわれる加齢臭、またの名をオヤジ臭・・。自分では気がつかないが、古本のようなニオイ、腐った脂のようなニオイがするそうだ。
このニオイにさらにタバコ臭やポマード(整髪料)臭、口臭などが加わると、最強レベルの臭さとなり、職場で「スメハラ(スメルハラスメント)だ」などと陰口をたたかれることもあるので、気をつけたい。
いわゆる加齢臭は、40歳を過ぎるころから発生し、年齢を重ねるにつれニオイが強くなるといわれている。放置しておくと、職場はもちろんだが家庭に おいても洗濯物を家族とは別に洗われたり、自分が入浴したあとは即座に風呂の湯を入れ替えられるといった、ひどい仕打ちを受けかねない。
モテるおやじになるためにも、ここはしっかりと加齢臭対策を立てておきたい。
頭から首筋は特に要注意ゾーン
さて、孫子の兵法ではないけれど、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」ということで、まずは加齢臭の原因をみていきたい。
オヤジ臭いといわれるそのニオイの正体は、何か・・。某大手化粧品メーカーの研究により加齢臭の主成分は「ノネナール」であることが判明している。
ノネナールとは、皮脂腺から分泌される皮脂の中に含まれる脂肪酸が酸化したり分解したりして発生するニオイの成分。20代までは、体内で脂肪酸が分泌されても、それを酸化させないためのホルモンの働きが活発なので、ノネナールが検出されることはないそうだ。
なるほど、若者には関係のないニオイだから加齢臭、うまいこというなぁ・・・と感心している場合ではない。ニオイの原因がわかったところで、次に知るべきことはニオイの発生場所だ。
加齢臭が発生する皮脂腺は、手のひら足の底を除くほぼ全身に分布しているそうだが、多く分泌されるのが、頭、耳のうしろから首すじにかけての部分、 胸、背中、ワキの下といったところ。中でももっとも皮脂腺が多いのが、頭の部分や耳の後ろ。「パパの枕、クサイ」といわれることが多いのはこのためであ る。
加齢臭をうまく防ぐには、ニオイのもととなる皮脂をこまめにふき取ることが先決だが、実はそれ以外にも食事や生活習慣を見直して、体の内側から健康を保つことが加齢臭対策の大きなポイントになる。
次回は、具体的な加齢臭対策についてお話ししよう。