
座りっぱなしが寿命を縮める!?
作業のIT化でデスクワークが増え、1日中座りっぱなしで仕事をしている人も多いのではないでしょうか?
近年、座り続けで起こる健康リスクが話題になっているのをご存知ですか?
座りっぱなしは、こんなに危ない!
長時間座りっぱなしで、パソコンとにらめっこ。
デスクワークの人は、肩こりや目の疲れ、腰痛に悩まされることが多いですね。
でも、それだけではありません。
座りすぎの健康被害が、寿命にも影響してくるらしいのです。
たとえば、オーストラリアでの45歳以上の男女22万人を対象に行った研究では、
座っている時間が1日4時間未満の人たちと比べて11時間以上だった人たちは
死亡するリスクが40%も高まっていたという結果が出ているそうです。
また、1日に座っている時間が4時間未満の人に比べて、4~8時間、8~11時間、11時間以上と、
座っている時間が長くなるにつれて、死亡リスクが11パーセントずつ高くなるというデータも
発表されています。
1時間座りっぱなしでいると22分寿命が縮むなど、
座りっぱなしによる健康リスクを示すデータが次々と発表されているようです。
デスクワーカーで、1日7~8時間はパソコンとにらめっこしながら作業をし、
お昼は自席でランチ、通勤電車ではつい座ってしまうし、帰宅後はもっぱらソファでTVをみている――なんていう人は、毎日かなりの割合で寿命を縮め続けていることになります。
座りっぱなしは、喫煙やアルコールの飲みすぎに匹敵する
でも、なぜ座りっぱなしが良くないのでしょう。
そのメカズムは、まだはっきりとわかっていないことも多いようですが、
1つは同じ姿勢をとり続けていることで血液の流れや代謝機能に悪い影響を及んで、
それが糖尿病や心血管系の病気などの発症につながるといわれています。
また、座りっぱなしで体を動かさない生活を「セデンタリー・ライフスタイル」というそうですが、
WHO(世界保健機関)では、このセデンタリー・ライフスタイルをしていると、
喫煙や不健康な食事、アルコールの飲み過ぎと並んで、がんや糖尿病、心血管障害、慢性呼吸器疾患を引き起こし、年間200万人の死亡原因になっていると警告しているそうです。
座りっぱなしが喫煙やアルコールの飲みすぎなどと同じくらい病気リスクを高めるなんて、ちょっと驚きですね。
「でも、私は運動しているから大丈夫」という人も、ご用心!
座りっぱなしの時間が長ければ、ふだん活発に体を動かしている人も、ハイリスクであることに代わらないというデータもあるのです。
う~ん。けっこう厳しいデータですね。では、座る時間が長いオフィスワーカーは、どうすればいいのでしょうか……次回はその対処法を解説します。
<参考UR>L
*「座りすぎが病を生む!?」(クローズアップ現代)
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3731/1.html
*「長時間の座りすぎは死亡率が高まる! 改善対策も」(アサイチ)
http://www.gr8lodges.com/2446.html
*「セデンタリー・ライフスタイルが健康を阻害する」(ワークサイト)
http://www.worksight.jp/issues/516.html