プラスコラム
PLUS COLUMN

早くも夏バテしていませんか?

夏日が続く今日この頃。「だるい」「食欲が出ない」など早くも夏バテを感じている人も多いのではないでしょうか?

今回は夏バテについてのお話です。

 

夏本番前に夏バテを感じる人が約4割も

  夏バテとは高温多湿な気候が続いたときに起こるさまざまな不調のこと。

室内と外の温度差によって起こる自律神経の乱れ、冷たい食べ物や飲み物のとり過ぎによる消化機能の低下、体内の水分・ミネラル不足や睡眠不足などが重なって起こるといわれています。

 その夏バテについて、株式会社リンナイが医学博士の久手堅司氏監修のもとに全国47都道府県の20代~60代の男女2,350人を対象に「夏バテに関する47都道府県意識調査を行いました。

夏バテとは夏のまっさかりに起こるイメージが強いようですが、意識調査の結果をみると、早くも5月から「夏バテを感じ始める」と回答した人が全体の7%もいました。

また、6月あるいは7月前半に夏バテを感じ始める人もそれぞれ17%いて、全体の約4割もの人が夏本番前から夏バテを感じ始めているようです。

ちなみに夏バテを経験したと回答した人を地域別にみてみると「群馬」「宮崎」が最多で90%、反対に沖縄は64%と47都道府県のうちでもっとも少ないことがわかりました。

 

夏バテ対策で体を冷やすのはNG?

ところで夏バテ対策はそれぞれどのように行っているのでしょうか?

上位ベスト3は、「冷たい食べ物や飲み物を摂った(63%)」、「エアコンや扇風機を使って室温を下げた(53%)」「冷たいタオルや氷で体を冷やした(34%)」と体を冷やすといった回答が多く上がっています。

これに対してアンケート調査を監修した久手堅司医師は、暑さ対策に体を冷やすことは必要だが、室内外の温度差による寒暖差疲労を起こしている可能性があることから「不調を感じたらマッサージや温かい食事、入浴などの方法で体を温めて」とアドバイス。

正しい夏バテの対処法として「温」と体を休める「オフ」で自律神経を整えることを推奨しています。

 梅雨があけると夏本番がやってきます。早くも夏バテでダウンとならないように、夏バテ対策をしっかりと行っていきたいものですね。

 

夏疲労をためない食事術

 ところで、夏疲れしないためには、睡眠や休息のほかにも毎日の食事の中で必要な栄養素をとることも大切なポイントです。そのためには、少量でも1日3食とることが大事だといいます。

夏はそうめんやざるそば、冷やし中華などあっさりしたもので済ませがちですが、それだけでは栄養不足になりがち。

主食のほかにも、努めてたんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品)、野菜や果物(ビタミン)、牛乳や海藻(ミネラル)をとったほうがよいそうです。

さらに、疲れにくい体をつくるためには、豚肉や大豆製品などに多く含まれるビタミンB1も積極的に。

ビタミンB1の吸収を高めるためには玉ネギやニンニク、長ネギなどに含まれるアリシンも一緒にとるとよいとされていますから、玉ネギを入れた豚肉の冷しゃぶサラダやショウガや長ネギを薬味に添えた冷ややっこなどの夏の定番メニューは、やはり夏バテ防止にも活躍しそうですね。

 

 

<参考>

※ニュースリリース「夏バテに関する47都道府県意識調査」(株式会社リンナイ)

※「夏バテ対策を心がけましょう」(千葉市医師会)

※「夏バテを防ぐには」(中野区医師会)

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。