
秋の味覚、キノコで免疫力をアップ
今年は、秋から冬にかけて新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が心配されています。
感染症の流行に備え、免疫力アップに有効といわれるキノコの効用をご紹介します。
免疫力をアップして感染対策を
新型コロナやインフルエンザに限らず、気温がグッと下がり始め、湿度が低下すると、風邪ウイルスやノロウイルス・ロタウイルスなどのウイルスの活動も活発になり、感染症にかかる人が増えてきます。
感染症に負けないために、本格的な流行が始まる前から免疫力をしっかりつけておきたいものですね。
低カロリーで安価。おいしいキノコが秘めるパワー
そこで注目したいのが、秋の味覚としてして親しまれているキノコのパワーです。
地味~なイメージのキノコですが、実はキノコは低カロリーの上に、栄養素が豊富に含まれているのをご存じでしょうか。
免疫効果で注目。βグルカン
感染症の流行る季節にポイントとなるのが不溶性食物繊維の一種である「βグルカン」です。
βグルカンは便秘の予防・改善、腸の有用菌を増やして有害物質の排出を促すといった働きがあるそうですが、それ以外にも免疫の活性力を高め、ウイルスに対する抵抗力を高めたり、がんに対する予防改善効果などが知られています
キノコには、この「βグルカン」という成分が豊富に含まれているそうです。
中でもβグルカンの含有が多いといわれているのがマイタケです。
さらにマイタケには骨を丈夫にするビタミンDも豊富。
今年は新型コロナの影響による自粛生活が続き、日光に当たって生成されるビタミンD不足が懸念されています。
体の免疫力を高めるためにも、骨の健康を保つためにも、炊き込みご飯やてんぷら、お鍋、パスタなどにたっぷりマイタケを入れておいしく食べたいものですね。
キノコの種類によっても異なる栄養効果
ほかにも、シイタケは、マイタケと同様に骨を丈夫にするビタミンDのもとになるエスゴステンやβグルカンを豊富に含んでいるそうですよ。
またエノキには、血圧や神経の安定に役立つといわれるギャバという成分が豊富。
疲労回復に効果のあるビタミンB1の含有量はキノコ類の中でもトップクラスだといわれています。
さらに皮膚や粘膜の健康を保つビタミンB2や肌トラブルの解消に役立つナイアシン、肥満対策に効果のある食物繊維の含有量も多いとされています。
エリンギやシメジ類もそれぞれ健康によい栄養素がたっぷりと含まれているそうです。
乾燥、冷凍でさらに栄養価がアップ
キノコは、安価で手に入りやすいのですが、すぐに鮮度が落ちてしまうのが玉にキズですね。
一人暮らしだと食べきれないという声もよく聞きます。
でも、実はキノコは日光にあてて乾燥させたり冷凍すると、驚くほど栄養価アップし、うまみも増すそうです。
特売のときのたくさん買って、乾燥キノコや冷凍キノコをつくっておけば、いつでも手軽に便利にキノコ料理がつくれます。試してみてくださいね。
<参考>
*「食の医学館」(小学館)
*特用林産物「キノコのはなし」(林野庁)
*「必見! キノコに秘められた大きな健康効果のまとめ」(JA長野県)