
女性に多い片頭痛
ズキンズキン……脈打つように痛む片頭痛。
片頭痛が始まると、つらくて仕事も家事も手につかなくなってしまいます。
動くと余計にひどくなるので、じっとして痛みが過ぎ去るのを待つしかありません。
今回は女性に多いといわれる片頭痛のお話です。
女性ホルモンと片頭痛
慢性頭痛にはいろいろな種類の頭痛がありますが、女性に多いのが片頭痛。
片頭痛は、女性は男性の3~5倍ほど多く、とくに20代~40代に発症しやすいといわれています。
片頭痛の起こるメカニズムはまだはっきりとわかっていないようですが、「月経片頭痛」いって、月経の初日前後に起こりやすいことから、片頭痛には女性ホルモンの変動が大きく関わっていると考えられているそうです。
月経周期に合わせて、片頭痛に悩まされている女性も多いのではないでしょうか?
ほかにも片頭痛は、遺伝的要素が高いことが知られています。
片頭痛を誘発する食品
頭痛と食品……一見関係がなさそうですが、実は片頭痛を誘発する食品があるそうです。
代表的な食品に、チーズ、チョコレート、ナッツ類があります。
また赤ワインをはじめとするアルコール類も片頭痛を引き起こすものとして知られています。
頭痛がなかなか改善しないという場合は、これらの食品を頻繁にとっていないか、食生活を一度直してみることをおすすめします。
寝すぎが原因でも起こる?
そのほか片頭痛の誘因となるものには睡眠不足やストレス、天候の変化、光、たばこの煙などがあげられています。
片頭痛対策としては、ストレスをためたり睡眠不足にならないように注意が必要ですが、一方で寝すぎたり急にストレスから解放されたときにも片頭痛が起こりやすくなることが知られています。
これは緊張して収縮していた血管が、リラックスすることによって拡張して、痛みが起こると考えられています。
過労、ストレスを避け、毎日一定の睡眠時間をとるなど、片頭痛を遠ざける心がけをしたいものですね。
市販の鎮痛薬の使い過ぎに注意。一度は受診を
ところで、頭痛が起こると市販薬を飲んでがまんするという人も多いことでしょう。
中には、市販の鎮痛薬が手放せないという人もいます。
しかし、鎮痛薬を毎日のように飲んでいると、頭痛を誘発してまう「薬剤誘発性頭痛」というものを引き起こしてしまうことがあるそうなので、要注意。
予防薬やよい治療薬があるそうなので、内科や頭痛外来など頭痛専門の診療科を受診することをおすすめします。
頭痛ダイアリーのすすめ
受診の際は、事前に頭痛ダイアリーをつけておくとよいといわれています。
いつどのくらいの程度の頭痛が起こったのか。頭痛のタイプや誘因、前触れはあったのかなどをメモすることで、医師に頭痛の様子がより正確に伝わりますし、自分の頭痛のパターンもわかってきます。
頭痛ダイアリーは、製薬会社や頭痛専門クリニックなどのホームページで、PDFファイルがダウンロードできます。
また、スマホのアプリなどもあるので上手に活用してください。
<参考>
*「頭の痛みがとれないとき」(小学館 総監修:対馬ルリ子)
*「ウィメンズ・メディカ」(小学館)
*日本医師会ホームページ「健康の森」