
いろんなタイプのうつ病があった
うつ病は今や10人~15人に1人は発症するといわれる時代。
誰もがいつ、うつ病になってもおかしくありません。
今回は、知っておきたいうつ病のタイプについてお話します。
うつ病のタイプ
うつ病と聞くと、どんなイメージが浮かんできますか?
ひと口にうつ病といってもさまざまなタイプがあるようです。
それぞれどんな特徴をもつのか、ちょっと見ていきましょう。
<メランコリー型うつ病>
一般的にうつ病といわれるのがこのタイプだそうです。
なりやすい性格傾向としては、几帳面でまじめ、責任感が強い、完全主義者といった特徴があるそう
です。
日本人に多くて、ストレスをためやすい性格だといわれています。
うつ病になると何を食べてもおいしく感じられない、体重が減る、不眠になる。
気分が沈んで何をしても面白くないなど、典型的なうつ症状が出るようです。
<非定型うつ病>
新型うつ病という言葉がひところ話題になりましたが、「新型うつ病」という名称はマスコミ用語だそうです。正しい病名は「非定型うつ病」なのだそうです。
「新型」といわれていたのは、あまりに従来型のうつ病(メランコリー型うつ病)とは症状が違うから。
従来型のうつ病は、どんなに楽しいことがあっても気分の落ち込みは治りませんが、「非定型」の場合は、よいことがあると気分が良くなったりするそうです。
たとえば、仕事ではうつ状態になるけれど、好きなことに対しては心から楽しめたりします。
また、過食傾向、過眠傾向があるそうですから、はたからみると、病気ではなくて単なる「わがまま」だと勘違いされやすいのだそうです。
でも非定型うつ病かもしれないと感じたときは、放っておかずに病院への受診をお勧めします。
<冬季うつ病>
毎年晩秋から冬にかけて、うつ状態になる「冬季うつ病」というのもあるそうです。食欲が増して、甘いものがやたらに食べたくなる、1日中眠たくて仕方がないといった冬眠のような状態がでるみたいです。
冬季うつ病の場合は、日照時間と関係していることがわかっているそうです。
春から夏にかけて日照時間が長くなると、自然に治っていくことが多いそうですが、治療法や対策があるそうなので、思い当たる人は医師に相談を。
<産後うつ病>
女性は、産後女性ホルモンの急激な変動で、マタニティブルーといって一時的に情緒が不安定になることが知られています。そこにお産の疲労、睡眠不足、子育ての不安などが加わると、情緒不安定に拍車がかかります。マタニティブルーは、産後1か月もたてば治っていることがほとんどだそうですが、その後本格的なうつ病に移行してしまうことがあるようです。
産後うつ病の場合も、病気を重くしないためにも、早めの受診が大事だといわれています。
いいかがでしたか。
うつ病は、ともすると心が弱い人がなるとか、怠け者だと思われがちですが、治療が必要な病気です。仕事や生活で困ったことが起きてきたら、早めに専門家に相談しましょう。
<参考資料>
*「こころの医学事典」(講談社)
*「こころの耳」(厚生労働省)