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【New】40代から増える「もの忘れ・度忘れ」

「え~と、ほら。あの番組。ほらあの人が出ている……」。

頭の中にはっきりとビジュアルが思い浮かぶのに、人やものの名前が出て来ない…

40才を過ぎることから、記憶力が低下してきたと感じたことはありませんか?

今回は、更年期世代から増えてくるもの忘れ・度忘れについてのお話です。

 

もの忘れ・度忘れNo.1は、ドラマや映画のタイトル

「あなたは、もの忘れや度忘れをしたことがありますか?

――日清オイリオグループ株式会社が、40才以上の男女1200人を対象に行った

「認知予防に関する意識調査」によると、

もの忘れや度忘れを自覚している人は79.5%。全体の約8割にものぼりました。

「もの忘れや度忘れは自分だけ?」と思っていた人には、少しばかりホッとする結果かもしれません。

 

アンケート調査では、もの忘れや度忘れの具体的な内容についても尋ねています。

もの忘れ・度忘れの第1位は「ドラマや映画のタイトルが思い出せない(62.5%)」。

以下、「何かをしようと思ったのに、何をしようと思ったか思い出せない(59.4%)」

「簡単な漢字が思い出せない(43.9%)」と続きます。

いかがですか? 

私もそうだとうなずく人もいれば、

1位から3位までの項目すべてがあてはまってしまった人もいるのではないでしょうか。

 

更年期の症状一つであることも

そもそも人の記憶力は何才ころから衰えるのでしょうか。

諸説ありますが、人の記憶力のピークは一般には10代後半から20代半ばころだそうです。

で、その後は徐々に記憶力が落ちてきて、40代になるとガクンと落ちるといわれています。

 

ところで、女性の場合はもう一つ。

もの忘れは、更年期の一症状ということもあるそうです。

更年期と言えば、「のぼせ」や「ほてり」などが知られていますが、女性ホルモンが低下すると、

もの忘れや判断力・集中力といった精神神経系の症状も更年期症状としてあらわれるそうです。

女性ホルモンのエストロゲンは、皮膚にハリを与えて若々しさを保ったり、

骨を強くしてくれたりしますが、記憶力や認知機能にも大きな影響を与えていることが知られています。

更年期世代は、記憶力の低下とともにエストロゲンの減少も影響して

「あれ、なんだっけ?」という度忘れ、もの忘れが増えてくるのかもしれません。

 

もの忘れ対策は、生活習慣の見直しが大事

加齢や更年期のせい、だなんて言われると、なんだかがっかりしてしまいますが、

あきらめてはいけません。

「もの忘れ」を遠ざけるためには、速足ウォーキングなどで体を動かし、睡眠時間を十分にとり、

栄養バランスのとれた食事を心がけることが大事だといいます。

健康的な生活は、体の老化だけでなく脳の老化も遅らせてくれるようです。

もの忘れが気になる人は、今日からコツコツ実践してみてはいかがしょうか。

 

認知症ともの忘れの違いは?

ちなみに気になる認知症ですが64才以下で発症する認知症を若年性認知症といい、

40代、50代でも発症するおそれがあるそうです。

まだまだ自分は大丈夫だなんて油断はできません。

「もの忘れ・度忘れ」と「認知症」の大きな違いは、

体験のすべてを忘れているかどうかにあるといいます。

たとえば、昨日食べた昼食のメニューが思い出せないのは単なる「もの忘れ」ですが、

今昼食をとったことを忘れてしまうのが「認知症」なのだそうです。

もの忘れがひどくて仕事や日常に支障をきたす場合は、

思いきって「もの忘れ外来」などを受診することをおすすめします。 

 

 

<参考文献>

*「これで安心更年期障害」(堀口雅子著 小学館刊)

 

<参考URL>

*ニュースリリース「認知症予防に関する意識調査」(日清オイリオグループ株式会社)

http://www.nisshin-oillio.com/company/news/archive/2015/20151217_100207.shtml

 

*女性ホルモン「エストロゲン」の記憶改善効果の一端を解明(理化学研究所)

http://www.riken.jp/pr/press/2009/20090410/

 

*「カラダの豆辞典 もの忘れは生活で改善できる(サワイ健康推進課 沢井製薬)

https://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/illness/200911.html

 

*「もの忘れ」と「認知症」に境界線は○○ これを忘れるとヤバい…(AERA dot.)

https://dot.asahi.com/wa/2017080200010.html?page=1

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。