
スモールステップで目標に近づこう!
春はスタートの時期。
ひとつの節目に「気分一新。気になっていた習慣をあらためよう」、「何か新しいことにチャレンジしてみよう」、と目標を立てている人も多いのではないでしょうか。
こんなとき、張り切って大きな目標を立てがちですが、心理学や脳科学の観点からみると、まず最初は「小さなこと」からはじめたほうがよいといいます。
今回は「スモールステップ」のお話です。
小さな目標設定で成功体験を
「よ~し、今年こそは」と大きな目標を立てたのに、最初の数日であえなく挫折。意志が弱い自分にホトホト嫌気がさした、などという経験はありませんか?
目標を高くもつのもいいのですが、ゴールまでの道のりが長いと、途中で息切れをしてしまって挫折しやすいのも事実です。
失敗が続くと、どんどんモチベーションも下がっていってしまいますよね。
さらに、「自分はダメだ。どうせやってもまた失敗する」という負の連鎖にも陥りがち。
そこで、大きな目標を実現するためには、まずは目標を細分化して小さなステップを踏み出す。
そして1歩1歩積み重ねて大きな目標に近づいていくというのが、スモールステップという方法です。
「馬の鼻先にニンジンをぶら下げる」という言葉がありますが、手の届きそうなところに目標を置いて、手が届いたら「よくやった!」と自分をほめてあげる。
それが原動力となって、次の目標に向かってまた1歩を踏み出していくというわけ。
脳が喜ぶ成功体験
実はこれは脳科学的にみても、おおいに意味のあることなのだそうです。
ご存知の方も多いかもしれませんが、脳には報酬系と呼ばれる部位があります。
これは、心地よいことが起きたときに活性化する神経回路の1つ。
なにかを成し遂げて達成感を得たときや社会的に評価されたとき、周囲の人から感謝されたりしたとき、脳の中では報酬系の神経回路が活性化するそうなのです。
報酬系の神経回路が活性化したとき、私たちは「やったぁ」「うれしい!」といった幸福感に包まれます。
その心地よいご褒美を得ることで、「もっとやってみよう!」という意欲がでてくる。
さらにこの報酬系の神経回路は、報酬を得る事を期待して行動しているときにも活性化するそうですよ。
ちょっぴり頑張れば手が届く目標設定がポイント
ダイエットをするなら、1か月に1キロ減を目標にする。
断捨離をするなら、まずは、引き出し1個分からはじめる。
運動習慣をつけるなら、とりあえずバス停1つ分だけ歩く、
毎日500円貯金は大変なので、毎日100円貯金からはじめてみるなど、いろいろなことに応用可能。
そしてスモ―ルステップなら、達成できない日もそんなにがっかりしないですみそうです。
もちろん小さな目標でも目標達成できたあかつきには、脳が喜んで、次の一歩の原動力になること間違いなし。
あなたは、どんな1歩からはじめますか?
<参考資料>
『運動・からだ図解 脳・神経のしくみ』マイナビ出版:監修 石浦章一