「つらいときに察してくれない」は、女性が根に持つ男の行動No.1かも!?
私を愛しているのなら、黙っていてもやってくれるはず・・
何か助けてほしいときに、なぜ助けてくれないの?――女性が腹をたてる男性の行動につらいのに「察してくれない」「気持ちをわかってくれない」ことがあります。
ましてや女性の体調が悪いときはなおさらのこと。
たとえば、夫婦のこんなシーン――。
妻「風邪ひいて、具合が悪いの」
夫「そうか。あ、僕なら食事は外でしてくるからね。心配はいらないよ」
妻「なに、それ? 信じられない!! あなたって、ほんっとに冷たい人ね!」
夫「え? なぜ? 気を使って外で食べてくるといってるのに・・」
妻がなぜ急に不機嫌になったのかわからない夫ですが、「病気のときは、家族が当然看護するものでしょ! 自分だけ食べてきてどうするのよ!」と妻は怒り心頭。
男性を脅かすわけではありませんが、この場合、女性はかなり長い年月根に持つこと間違いなし。
ちなみに60代の熟年離婚の妻側の理由が「思い起こせば40年前、私が産褥熱で苦しんでいるのに、腹減った、夕食まだ?といわれた。昔から思いやりのない夫だった」というものがありました(実話)。
女性は「相手が具合が悪そうなとき、私だったら看病するし、食べたいものを買ってきてあげる」と、当然、脳が思い込んでいます。
ですから 「それをしないあなたは、冷たい人だ」と恨むのですが、男性からみると「それなら、そうとはっきりいってくれよ。いわなきゃわからないよ」という思いで いっぱい。ましてン十年たってそのことを蒸し返されたら「今さらなんだ~ッ!!」と逆ギレしたくなるかもしれません。
論理思考の男性は察するのが苦手
「察してほしい」と思う女性と「いってくれなきゃわからない」と主張する男性、こんな男女のすれ違いは、男女の感覚力の違いが原因で起こるようです。
そもそも太古の昔から子どもを産み育てるという役目をもつ女性は、相手の要求を感じ取る能力が発達しています。言葉をしゃべれない赤ちゃんの表情や泣き声で、何を求めているかを察して赤ちゃんの世話ができるのもこのためだといわれています。
一方、狩りをして獲物を獲ってくる役割をもっていた男性の脳は、獲物を獲るために作戦を練るといった論理的な思考にすぐれています。男性にとって「察する」能力は、あまり必要のなかったのかもしれません。
女性が何もいわなければ「それでいいのだ」と思い込みます。また、男性は女性に比べて表情を読みととることが苦手だといわれていますから、女性がムッとしていてもその心情を読み取ることができないようです。
やってほしいことは素直に言葉に出してお願いするのが、解決の近道
このすれ違いは、男女の感覚のズレから生じていることなのですから、互いに「なぜ察しないのか」「なぜきちんと説明しないのか」といいあうのは不毛な争いというものです。
女性は「察してくれない=愛がない」と結びつけたがりますが、男性は単には察する能力が弱いだけ。ここは割り切って、やってほしいことは「○○してもらえる?」と素直に言葉に出してお願いしたほうがよさそうです。
ちなみに男性によると、「○○して」と命令されると反発したくなるそうですから、頼み方も大事なポイントのようです。
あくまで「○○してくれるとうれしいな」とか「助かるわ」などお願い口調で頼むのがミソのようです。そうして、頼みごとをやってくれたら「ありがとう」ときちんと感謝の気持ちを伝えましょう。
「めんどくさいなぁ」と感じる女性も多いかもしれませんが、ここは女性が折れたほうがコミュニケーションがスムーズにいくようです。それに、相手を恨んで何十年も怒りをため込んである日突然爆発するよりは、ずっとずっと健康的かもしれませんよ。
<参考資料>
『だから、男と女はすれ違う』(ダイアモンド社:NHKスペシャル取材班 水野重理、奥村康一、高間大介)