プラスコラム
PLUS COLUMN

歌って声のアンチエイジング

そういえば、最近あまり会話をしていないと感じるあなた。 

知らず知らずのうちに声の老化といわれる「声年齢」が上がっているかもしれません。 

 

若い世代もご用心 

 リモートワークの増加で、人と話す機会が減ったと感じている人も多いのではないでしょうか?  

加えて友人、家族との会話もLineの文字でのやり取りだけで、声を使ったコミュニケーションが減少しています。 

そのため若い世代でも声帯筋の衰えが見られるといわれています。 

 

老け声」になっていませんか? 

声を出す機会が減って、声帯とその周りの筋肉が衰えていくとかすれ声や弱々しい声になるなど、いわゆる「老け声」につながり、滑舌も悪くなります。 

また声を出さないことで、歯周病や虫歯、口臭予防などに役立つ唾液も減少してしまいます。 

最近「声が出しづらい」「話相手から何度も聞き返される」「声がかれる」「しわがれ声になる」といった人は要注意。 

声の老化が進んでしまっているのかもしれません。 

 

声の印象が好感度を左右する 

 声のトーンが明るいと好感度が増して、第一印象がグッとよくなります。 

声は見た目と同じくらいあなたの印象を左右するといわれていますから、ハリのある明るい声をキープしたいものですね。 

 声の衰えを防ぐためには、日ごろから積極的に声を出すこと。 

家族や友人とおしゃべりしたり、カラオケなどで歌うことも効果があるといわれています。 

  

歌ってストレス発散は科学的にも証明 

 ところでカラオケで楽しく歌うと、日ごろの憂さも忘れて気分がすっきりしませんか。 

実はこれ、気分だけの問題ではなくて科学的にも証明されているそうです。 

 鶴見大学歯学部教授・斎藤一郎先生が株式会社第一興商と共同で行った調査によると、カラオケ歌唱の前と後にストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」と、ストレスの指標として知られる「分泌型 IgA」を測定したところ、歌唱後には、どちらの量も明らかに減少していることが判明したそうです。 

しかも、「歌うことが楽しくない」人も同様の変化をみられて、歌唱後にはストレスが改善されていたそうなのです。 

 歌う習慣がある人は声帯が衰えにくいといわれています。 

ストレス発散や気分転換もかねて、カラオケで好きな歌を楽しく歌いましょう。 

 

<参考> 

※「めざせ8020」(『きょうの健康』2023年8月号 NHK出版) 

※「心と身体に歌がいい 健康カラオケのススメ」(株式会社 第一興商) 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。