寝るだけでダイエットできる?
どんな怠けものでも、面倒くさがりやでも「やせられる!」という究極のダイエット法があるらしいです。
度重なる挑戦と挫折の繰り返しで、自己嫌悪に陥っている人には朗報となるでしょうか?
画期的ダイエット法は睡眠にあり?
「まさかね!」とか「ウソでしょう?」
……といった反応が大半ではないでしょうか。
「寝てやせる」いわゆる「睡眠ダイエット」と呼ばれるダイエット法です。
といっても「法」というほどの大げさなものではないようですが……。
つまり睡眠時間をしっかり取ることで、結果的に体重が減るという研究結果がアメリカのシカゴ大学チームによって発表されたということです。
睡眠不足や不眠は、肥満や生活習慣病になりやすいことはよくいわれています。
睡眠不足は、グレリンやレプチンといった食欲に関連するホルモンの分泌を増やしたり減らしたりといったことを招くようです。
夜遅くまで起きていると、なんとなく口さみしく、ついラーメンやスィーツなどの夜食がほしくなったりしますよね。
1時間多く寝るだけで0.5キロ減少?
食べなくてもいい夜食を食べないためにはどうすればいいか?
夜遅くまで起きているから睡眠不足になり、睡眠不足になるから食べたくなるとしたら、睡眠不足にならなければ食べないのでは?
……研究チームがそう考えたかどうかは定かではありませんが、睡眠時間を延ばせば寝不足が解消でき、結果として肥満を防ぎ、ダイエットできると考えるのは自然の流れのような気がします。
それはともかくとして、結果としてシカゴ大学の研究チームは、睡眠時間を1時間延ばすことで、体重を2週間で0.5キロ減らすことができたということです。
すごい研究結果だと思いませんか。
寝るだけでダイエットできるというのですから!(もちろん食事などその他の要因もあります)
食事を制限したり、やりたくもない運動をしたり、あれこれサプリを試したり……涙ぐましい努力を重ねているにもかかわらず、目に見える結果を出せないまま虚しく時間を過ごしてきたダイエッターには朗報といえるかもしれません。
ただ「アメリカ人以外での有効性はさらに研究が必要」ということですから、ヌカ喜びになる可能性もないではなく、今後に注目です。
睡眠不足解消で生活習慣病も克服?
日本人の平均睡眠時間は7時間22分で先進7か国の中では最下位だそうです(OECD調べ)。
アメリカは8時間47分、スペインは8時間36分、フランス8時間32分だそうですから、1時間以上も睡眠時間が短いことになります。
厚生労働省の調べでも7〜8時間未満が男性で30.5%、女性が29.9%、6時間〜7時間未満が男性28.6%、女性32.1%で、睡眠時間の分布としては7時間前後が一番多いということです。
一方で6時間未満が男性12.9%、女性14.4%もいて、やはり他の国と比較すると睡眠不足の国といえそうです。
睡眠不足は生活習慣病の要因と先に書きましたが、日本国内で予備軍も含めた糖尿病の人は国民の6人に1人、約2000万人いるのだそうです。
糖尿病は生活習慣病の代表ともいえる病気。
もしかしたら睡眠不足の解消が生活習慣病予防の切り札になるの?
それも今よりたった1時間多く寝るだけで?……まるで夢のような解決策ですよね。
でもご注意!
1時間で0.5キロ減量できるなら?……2時間多く寝れば1キロダイエットできる……ということにはなりません、念のため。
<参考>
*「健康づくりのための睡眠指針2014」(厚生労働省)
*「健康日本21(糖尿病)」(厚生労働省)
*「夢みたい!睡眠ダイエット!?」(東京新聞/2022.4.12)