
自分にとってどんなお医者さんが「かかりつけ医」なの?
「発熱時の相談はまずかかりつけ医に」――新型コロナウイルスの感染症の相談窓口として、にわかにクローズアップされている「かかりつけ医」。
でも、どんなお医者さんが「かかりつけ医」なのでしょう?
そもそも「かかりつけ医」って?
新型コロナ感染やオンライン診療などで「かかりつけ医」という言葉をよく耳にするようになりました。
「そもそも私にも、かかりつけ医はいるのかな?」と気になった方も多いのではないでしょうか?
日本医師会によると「かかりつけ医」の定義は「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」としています。
また「病気はインターネットなどで調べれば、十分なのでは?」という問いに対しては「自己判断で間違った対応をすると、かえって重症化する心配もある。かかりつけ医がいれば、的確な診断やアドバイスをしてくれる」と回答しています。
かかりつけ医がいれば、日頃の健康状態を知ってもらえる、また必要なときには適切な医療機関を紹介してくれるなど、多くのメリットがあるといいます。
自分で決めてよいの? 診療科は?
でも「かかりつけ医」って、なんだかあいまいな言葉。
そもそも、医者側はそうは思っていないかもしれないのに、こちらで「かかりつけ医って決めていいのか」という素朴な疑問がありますよね。
これに対して、厚生労働省の「上手な医療のかかり方・JP」では「自分が信頼できると思った医師であればかかりつけ医と呼んで構いません」と回答しています。
さらに、かかりつけ医の診療科や医療機関は問わないとのこと。つまり内科のお医者さんでなくても、どの診療科の先生でもよいそうです。
また、かかりつけ医を一人に絞る必要もないといいます。眼科や整形外科、歯科など普段よく受診している診療科の先生も「かかりつけ医」といえるそうです。
ふだん子どもや家族を診てもらっている先生でも、自分自身の健康についても気軽に相談できるのであればそれは「かかりつけ医」であるとのこと。
どうですか? 少し気が楽になりませんか?
かかりつけ医の探し方
とはいっても、自分は健康そのもので医療機関はめったに受診しないという人は、かかりつけ医をどうやって探せばよいのかわからないかもしれません。
また「何でも気軽に相談できる」といっても、ドクターと患者との相性もあります。ネットで評判が良くても、自分とはあわないということも多いものです。
そこで、相談しやすいドクターをみつけるためにおすすめしたいのが、インフルエンザやコロナワクチンなど予防接種の機会などを利用して近所の医療機関を受診することです。
近所の医療機関をチェックして、予防接種で受診した際、施設の様子や医師との話しやすさなどを考えて、「かかりつけ医」候補を見つけておくと安心です。
自分は健康だと思っていても、新型コロナウイルスの感染のように、突然病気になることもあります。
そのためにもかかりつけ医をもっていたいものですね。
地域の医師会のホームページには、その地域の医療機関情報を紹介しているところもあるそうです。チェックしてみてください。
<参考>
※「診療科がわかる!Q&A」(NHK出版『きょうの健康』2021年8月号)
※「かかりつけ医ってなぁに?」(日本医師会)
※「上手な医療のかかり方・JP」(厚生労働省)