
その爪のにごりは、爪白癬(水虫)かも!
ジメジメした梅雨どきは、水虫菌が活動する時期。
こんな気になる症状はありませんか?
水虫に悩む女性が増加中
足白癬(水虫)は日本人の5人に1人が、爪白癬(水虫)は10人に1人がかかっているといわれるほど、身近な皮膚のトラブル。
かつて水虫は、圧倒的に男性に多いトラブルだったそうですが、今は女性の患者さんが増えているといいます。
その大きな理由は、女性の社会進出。1日中靴を履いているので足が蒸れやすく、水虫が発生しやすい環境になっているのです。
爪水虫はペディキュアでも隠せない
そもそも水虫(白癬)は、真菌(カビ)の一種に感染して起こるといいます。
もっとも多くみられるケースが、白癬菌が足の裏や指の間などに感染して起こる足白癬だそうです。
この足白癬を放置して菌が爪に感染しすると、爪白癬が起ることが知られています。
爪白癬にかかると、爪が黄褐色や灰褐色に変色したり白く濁ったりして厚くなり、やがて爪の中がボロボロになってしまうそうです。
そうなると、もうペディキュアでごまかすこともできなくなります。
夏はサンダルでつま先が露出します。 ボロボロの汚い爪ではせっかくのおしゃれも台無しになってしまいます。
歩きにくくなる弊害も
足白癬の問題は美容的な観点ばかりではありません。
爪白癬が重症化すると、爪が皮膚に食い込んでしまい靴を履くたびに痛むようになるそうです。
そのため、体のバランスがとりにくくなることも。
爪白癬のせいで体のバランスを崩して、思わぬ場所で転んだ、などということがないようにしたいものですね。
早めの治療が大事
爪白癬はかゆみがないので、つい放っておきがちです。爪の変化に気づいていながら、見て見ぬふりをしている人も多いかもしれません。
しかし、水虫の自然治癒はほとんどのぞめず、治療しなければ症状がどんどん進行していくそうです。気づいたら早めの治療が大事だといいます。
爪白癬の場合、治療は内服薬が中心になるそうですが、内服薬の使用が難しい場合は外用薬を使って治療していくそうです。
最近は、短期間の服用で効果の出る内服薬や、爪に浸透しやすいように改良された外用薬もあるそうですから、爪の色や形が気になるときは早めに膚科に相談することをおすすめします。
足の清潔が予防のポイント
爪に限らず水虫を予防するには、足を清潔にするのが大事なポイントだそうです。
白癬菌は通常、足の皮膚に傷口がある場合を除いて、感染が成立するまでに最低24時間かかるといわれていますから、毎日お風呂に入って足を洗うことが水虫の予防になるそうです。
ただし、ゴシゴシ洗うと足にキズをつけるので注意を。指の1本1本をやさしく洗うこと。また、お風呂で洗ったあとはタオルで足指の間を丁寧に拭いて、よく乾燥させることが大事なようです。
水虫が繁殖しやすいこれからの時期は、しっかりケアと治療を行って美しい足元を手に入れたいですね。
<参考>
※『きょうの健康』(NHK出版 2020年5月号)
※「皮膚科Q&A」(日本皮膚科学会)