冬こそしっかり日光浴を!
骨を強くして骨粗しょう症予防に有効だといわれるビタミンDは、ウイルスや細菌から体を守る免疫力の向上を担う栄養素としても知られています。
あなたは、ビタミンD不足に陥っていませんか。
多くの人がビタミンD不足
実は、日本人では男女ともに多くの人がビタミンDが不足しているといわれていまます。
とくに20代~40代においてはビタミンDの摂取量が非常に少ないそうなのです。
たたでさえ不足しがちなビタミンDですが、冬はいっそうビタミンD不足が深刻になるといわれています。
どうしてなのでしょう?
紫外線とビタミンD
ビタミンDは、食事からの摂取や紫外線を浴びることよって皮膚で合成されるといわれています。
食事からとるビタミンDだけでは十分な量が摂取できないために、紫外線によってビタミンDを産生することが重要だといわれています。
ところが、冬は日照時間が少なくなるために、ビタミンDが体内でつくられにくくなります。さらにコロナ禍では、外出する機会が減って、ビタミンD不足に拍車がかかるおそれがあるといわれています。
手や顔に日光を当てるだけでも
ビタミンDは健康な生活を送るうえでなくてはならない栄養素です。
WHO(世界保健機関)や環境省など各機関では、ビタミンDを生成するために、日光を浴びることを推奨しています。
日光浴と聞くと海辺に行って肌を焼くといったイメージがあるかもしれませんが、手の甲や顔に日光を当てるだけでもOK。
骨粗鬆症財団のホームページでは「夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度、日に当たるだけで十分」としています。
ただし、ガラスはあまり紫外線を通さないため、窓越しの日光浴ではあまり効果は望めないそうです。
ウォーキングや散歩がおすすめ
コロナ禍のもと、運動不足になりがちですから、運動不足解消のためにもウォーキングや散歩をしながらの日光浴もいいですね。戸外に出て体を動かすことは、ストレス解消にも役立ちます。
外に出たくないというときには、窓から手をだして手だけ日光浴をしてもいいかもしれません。
紫外線と上手に付き合おう
シミやしわ、皮膚がんなど、紫外線はなにかと悪者扱いされがちですが、紫外線を過度に避けていると、ビタミンD不足から骨や筋肉が弱くなるといった弊害も心配されます。
ビタミンDの生成のバランスなどを考えながら、紫外線とは上手に付き合いたいですね。
なお、ビタミンDが不足しがちな冬は、鮭やサバなどの魚類やきのこ類などビタミンDが豊富な食材を積極的にとることも大事なポイントのようです。
<参考>
*「ビタミンD不足 親子で補おう」(東京新聞 2020/5/22)
*「体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定」(国立環境研究所)
*「骨粗鬆症とは」(骨粗鬆症財団)