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ウォーキング効果を上げる「インターバル速歩」のススメ

国内外のさまざまな研究で、ウォーキングは体の健康だけでなく、

心の健康や脳の活性化にも効果を発揮するといわれています。

せっかくウォーキングをはじめるなら、効果的な歩き方をしたいですね。

今回は、歩く速度に注目してみました。

 

運動効果を上げるなら「中強度の運動」がおすすめ

休日、散歩しながらブラブラ歩くのも楽しいものですが、

健康のために歩くなら、歩き方が大事。

よく「健康のために、適度な運動をしましょう」という言葉を耳にしますが、

「適度な運動」とは、疲れを残さない、中強度の運動をさすそうです。

 

ちなみに、

・「のんびり歩く」⇒低強度

・「早歩きをする」⇒中強度

ジョギングなどは「高強度」にあたるようです。

 

低強度では、運動効果があがらず、かといって、

高強度の運動では酸化ストレスにより逆に免疫力が低下したり、

足腰への負担が大きくなるといわれています。

何事も過ぎたるは及ばざるがごとし、というわけです。

 

国内外から注目されている「インターバル速歩」

専門家によると、中強度の運動が新陳代謝を活発にして

心肺機能や免疫力を高めるのだそうです。

歩くときには、大またで、サッサと歩く

「中強度のウォーキング」を心がけたいものですね。

 

ところで、「効果的な早歩き」ということで、筆者が注目しているのが

「インターバル速歩」です。

ご存知の方も多いかと思いますが、インターバル速歩とは、

能勢博・信州大学大学院医学系研究科教授が提唱している歩行術。

約10年間で約6000人以上に運動指導してきた結果、

インターバル速歩を続けることにより、体力の向上や病気予防に加えて、

抑うつ気分や睡眠の質などの生活全般の質が向上することもわかったそうです。

 

速歩3分、ゆっくり歩き3分を交互に繰り返す

科学的根拠に基づくインターバル速歩。

具体的には、自分ではややきついと思える速歩3分、

ゆっくり歩きを3分間ずつ繰り返す方法です。

速歩3分、ゆっくり歩き3分を1セットして、1日5セット、週4日以上行うのが基本だそうです。

週末にまとめてトータルの速歩時間が60分になるようにしてもいいそうです。

また、1日何回かに小分けして行っても続けていいそうですから、

まとまった時間が取れない人は、

朝晩の通勤時や昼休みに小分けしてインターバル速歩を行ってもよさそうですね。

歩くときは、胸を張って、大股に歩くのがポイントだそうです。

 

インターバル速歩の詳しい方法は、信州大学、松本市、民間企業、市民が

協力してスタートした共同プロジェクト「NPO法人  熟年体育大学リサーチセンター」の

ホームページ (http://www.jtrc.or.jp/interval/に載っていますので、

興味のある方は参考にしてください。

 

 

 

<参考URL)

●熟年体育大学リサーチセンター

http://www.jtrc.or.jp/interval/interview.php

 

●「歩いて病気予防、目安は? 歩き過ぎると免疫低下」(NIKKEI STYLE)

https://style.nikkei.com/article/DGXKZO97666280V20C16A2NZBP01

 

●「1m2日8000歩、20分の早歩き」が健康のカギ(ヤクルト)

http://www.yakult.co.jp/healthist/221/img/pdf/p20_23.pdf

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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