プラスコラム
PLUS COLUMN

体の乾燥対策、どうしてる?

空気がもっとも乾燥する季節。

お肌はもちろん、すねや腰のあたりがかさついたり、

かゆくみに悩まされる人も多いのではないでしょうか。

 

すねのカサつきかゆみは乾燥肌のサイン

空気が乾燥する冬は、暖房の影響で部屋の湿度も低くなって、

皮膚の乾燥が進みます。

皮膚が乾燥していると、皮膚のバリア機能が低下して、

肌内部の水分量は蒸発しやすい状態に。

 

さらに、外部からの刺激に対する抵抗力も落ちて、

衣類の摩擦や気温の変化などちょっとした刺激でも、

かゆみや炎症などの肌トラブルを引き起こしやすくなるそうです。

体の中でも皮脂が少といわれているのが脚のすね。

すねがカサついたりかゆくなったりしているときは、

体の乾燥が進んでいるサインかもしれません。

 

室内の湿度は50~60%をキープして!

冬の室内は、暖房で空気がカラカラに。

湿度50%を下回ると、皮脂の蒸発が始まって肌がジワジワ乾燥していくといわれています。

乾燥した室内は、寒冷乾燥を好むインフルエンザウイルスにとってもかっこうの感染場所になります。

となると、冬の室内の湿度は、高いほどよいように思えるかもしれませんが、

あまり湿度を上げ過ぎると、今度は室内にカビを増殖させてしまうのでご用心。

皮膚の乾燥対策やインフルエンザ予防には、湿度50%~60%くらいが最適な湿度といわれています。加湿器を上手に使って部屋の湿度をキープしたいものですね。

また、室内の乾燥を防ぐには、部屋の温度を上げ過ぎないことも大事なポイントのようです。

 

40代ごろから皮脂量がガクンと落ちる

室内環境とともに気をつけたいのが、スキンケア。

皮膚のバリア機能を担っている皮脂は、年齢とともに確実に低下しています。

40代になると、皮脂量が20代の約3分の1にまで減ってしまうともいわれていますいから

スキンケアは年齢とともに見直していったほうがよさそうですね。

尿素、セラミド、ヘパリンなどの保湿成分が入った保湿剤で、

失われた水分や油分をしっかり補いましょう。

 

スキンケアは、入浴後5分以内が勝負!

保湿剤は、肌が湿っている状態で塗ると、

保湿剤が皮膚の表面の水分を閉じ込めてくれるので、保湿効果が高まるといわれています。

したがって、皮膚を効果的に保湿するなら、入浴後が最適。

ただし、お風呂で潤った皮膚も、時間が経つとどんどん水分が蒸発していきますから、

スキンケアは時間勝負。

保湿剤は、入浴後5分以内に塗るのがよいといわれています。

 

最近は、お肌もボディもお風呂でケアできる「インバス・ケアグッズ」も

いろいろ登場しているようですから、使ってみるのも一案です。

 

ところで、ストレスや疲れ、睡眠不足などがあると、

皮膚のターンオーバーが乱れるために、皮膚のバリア機能がさらに低下するといわれています。

体のカサつきが気になるときは、心もカサついていることが多いもの。

ストレスケアをしたり、休養を心がけるなど、心にもたっぷり潤いを与えてあげてください。

 

 

<参考資料>

「冬のかゆみ対策」(きょうの健康2017年1月号)

 

<参考URL>

「かゆみと真剣勝負、かゆみの克服を目指して/どう対処?」(順天堂大学環境医学研究科環境医学研究所)

http://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/kankyo_igaku/kayumi/cope.html

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。