プラスコラム
PLUS COLUMN

ドクター相談室「生え際の後退について悩んでいます。」

 

4・5年前から生え際の髪の毛が産毛のように細くなってきてM字後退が著しいです。年齢的なものも多少はあるかとは思いますが、長年服用している下剤が原因ではと心配です。

 

高校の時から重度の便秘症で一日おきに薬を飲んでいます。加えて数年前からおでこと目尻のボトックスも打っています。こちらも影響しているのではないかと毎日とても不安です。

 

 

薄毛に悩む女性は推定650万人、いまや10人に1人の女性が悩んでいると言われています。

髪の密度のピークは20代、太さのピークは30代。その後は衰え始め、出産や更年期によるホルモンバランスの乱れ、ストレスやダイエット、不規則な生活、加齢などさまざまな原因が重なって、薄毛・脱毛が起こります。

 

ただし、女性の場合は、育毛剤を使ったり、洗髪方法や生活習慣を一定期間変えると、豊かな髪が戻ってくることも多いようです。

 

M字後退が激しいとのこと、育毛剤や育毛・頭皮ケア用のシャンプーは使っていらっしゃいますか?

シャンプーも洗い過ぎは禁物です。頭皮をマッサージするように洗い、リンスは髪の表面につけるだけ、十分にすすぎ流しましょう。その後も、きちんと髪を乾かし、半乾きのままでいるのは髪にも頭皮にもよくありません。

 

もし時間に余裕があれば、ヘッドスパにいらっしゃるのもおすすめですよ。マッサージ効果はかなりのリラクゼーションになり、自律神経の乱れにも効果的です。

 

また、最近では、女性のための頭髪治療をするクリニックが増えています。

治療としては、発毛効果の高い薬を飲んだり、直接、頭皮に注射するほか、髪の成長を促す女性ホルモンやビタミン・ミネラルを補うこともあります。

 

さらに、頭皮の状態を調べ、過剰な皮脂や毛穴の汚れを洗浄したり、血行促進をするメディカルヘアケアをおこなうクリニックも多いですね。

薄毛の悩みはなかなか人に打ち明けづらいもの。ドクターにカウンセリングしてもらい、あなたにあった治療法を見つけるのが一番かもしれません。

 

最後になりましたが、下剤やボトックスの副作用に脱毛はあまり例がないようです。もし心配のようでしたら、かかりつけのドクターにご相談してくださいね。

 

女性の頭髪治療のクリニックを訪れる患者様は、この3年間で3倍にも増えています。

男性なら年齢を重ねれば、薄毛もある程度は仕方ないと割り切れますが、女性だとかなり気になりますよね。

一日も早く美髪を取り戻されることを心より願っています。

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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