食後の高血糖を抑える「セカンドミール効果」とは?
血糖値が気になる人、そして日ごろから朝食をとっていないという人にも、ちょっと耳寄りな話かもしれません。
「セカンドミール効果」というらしいのですが、どんなものなのでしょうか?
「セカンドミール効果」って、どんな効果?
「ベジファースト」については多くの人がご存知のことと思います。食事のときに最初に野菜を食べることで、食後の血糖値の上昇が緩やかになるという食べ方です。
いまでは食事の際の常識となっているといえるかもしれません。毎食、実践されている方もいらっしゃるでしょう。
それに加えて最近は「セカンドミール効果」というのが注目されているといいます。文字通り「2回目の食事の効果」を意味しています。
どういう効果かといえば、「1回目の食事(ファーストミール)」が、次に食べる「2回目の食事(セカンドミール)」の血糖値に影響を及ぼし、その上昇を抑える効果があるということから、そう呼ばれているといいます。
血糖値は食後、自然に上昇する
通常、血糖値は食事をすると自然に上昇します。健康な人の場合、インスリンの分泌によって血液中のブドウ糖が体のエネルギーとして分解され、食後2時間ほどで正常値に戻るといわれています。
ただ、インスリンの働きが悪かったりすると血糖値が下がりにくくなり、食後も高血糖の状態が続くと糖尿病や動脈硬化などのリスクが高くなることが知られています。
また急激に血糖値が上昇するとインスリンが多く分泌されますが、エネルギーとして使い切れずに残った血液中のブドウ糖が、インスリンの作用で脂肪として蓄えられ、肥満を引き起こす原因になるといわれています。
そうしたリスクを軽減するためにもインスリンの過剰な分泌を抑え、食後の血糖値の上昇を緩やかにすることが大切とされます。
朝食の効果は「サードミール」にも及ぶ?
そこで肝心の「セカンドミール効果」ですが、たとえば朝食(1回目)で食物繊維の豊富な穀類や豆類、海藻類、きのこなどの食品を摂取することで、昼食(2回目)後の血糖値の上昇が緩やかになるといわれています。
朝食に白米のごはんよりも、白米に大麦を混ぜたごはんを食べたときのほうが、昼食後の血糖値の上昇を抑えられたという研究もあります。
さらに朝食の効果は2回目の昼食(セカンドミール)にとどまらず、3回目の夕食(サードミール)にまで期待できるともいわれています。
ただ、朝食に「おにぎりにお茶だけ」とか「菓子パンにジュース」「トーストにコーヒー」など、とにかく「食べさえすればいい」ということではなく、食物繊維の豊富な食品やタンパク質なども組み合わせて取り入れるほうが「セカンドミール効果」が望めるとされます。
昼食にラーメンだけでも大丈夫?
「セカンドミール効果」についてはまだ分からないこともあるといわれていますが、最初の食事の効果が2回目、さらには3回目の食事にも及ぶということであれば、極端な話、朝食をきちんととっていれば、昼食にパスタだけ、ラーメンだけ、サンドイッチだけといった簡便な食事でも食後の血糖値の上昇を抑えられるのではないか? さらに夜は……? そんなことも可能性としてあるといいます。
ちなみに農林水産省の『食育に関する意識調査(令和7年3月)』によれば、20~39歳の20.5%は「朝食をほとんど食べない」と回答。「ほとんど毎日食べる」は57.1%でした。
朝食での食物繊維の摂取がカギ
また、主食・主菜・副菜をそろえて食べる割合は、「ほぼ毎日」が23.3%、「ほとんどない」は23.1%で、とくに副菜(野菜・きのこ・いも・海藻などの小鉢)は87.2%もの人が「食べられていない」で、この傾向は全世代を通じても79.6%と高い割合でした。
朝ごはんは食べるけれども、その中身は「栄養バランスに配慮した食生活とは言い難い」というのが現実のようです。
朝は何かとあわただしいもの。でも欠食するよりは「食べなきゃ!」です。
ただ、「セカンドミール効果」を得るには、「とりあえず」「なんでもいいから」ではなく、栄養のバランス、とくに食物繊維がカギのようです。
<参考>
*「食後高血糖を抑える『セカンドミール』って何?」(オムロン ヘルスケア株式会社)
*「『セカンドミール効果』って?」(大塚製薬株式会社)
*「セカンドミール効果と攻めの間食」(江崎グリコ株式会社)

