唇の荒れに悩んでいませんか?
唇がカサカサしたりひび割れたり、ひどくなると皮が皮むけてしまうことも……。
冬になると多くの人が悩まされる唇の荒れ。
唇のうるおいをキープするには、どんな点に気をつけたらよいのでしょうか。
唇はバリア機能が低く荒れやすい
唇はとてもデリケート。他の皮膚と比べて角層が薄く、うるおいを保つ皮脂腺や汗をかく汗腺がないために水分や油分を保持しにくいのだそうです。
そのため唇の粘膜を覆うバリア機能がつくれず、外部からの刺激を受けやすく乾燥やひび割れが起こりやすいといいます。
こまめなケアをしないと、すぐに唇が荒れてしまうのはそんな理由からだそうです。
唇を乾燥させるこんな癖はありませんか?
デリケートで荒れやすい唇ですが、無意識にやっている癖が唇の乾燥をすすめさせていることがあるようです。あなたにはこんな癖がありませんか?
(1)唇をなめる
唇のかさつきが気になって、つい唇をなめてしまうことはありませんか?
唇をなめると一時的に唇が湿ったように感じますが、唾液が蒸発するときに、唇や唇のまわりの皮膚の水分も蒸発するので、さらに乾燥がすすむといいます。
また、舌でなめる物理的な刺激も唇を荒らす原因となるそうなので気をつけて。
(2)唇を噛む、薄皮をはがす
唇の荒れが進行すると、薄皮が浮いてきますが、薄皮をはぐと、唇が傷ついて出血することもあり、唇の荒れがよけいに進行してしまいます。めくれてきた薄皮をはぐのはやめましょう。
ほかにも無意識に唇を噛んだり、指で触る癖は、唇に摩擦や刺激が加わって唇を荒らす原因になるといわれています。
(3)唇をゴシゴシ拭く
食事のあと、口紅を落とすときなど、唇をゴシゴシ拭いていませんか?
唇は角質層が薄く、とてもデリケートな部位。唇を拭くときは「やさしく、やさしく」を心がけて。
(4)口呼吸をしている
口呼吸をしている人は、呼吸するたびに空気が唇を通過するために唇の水分が奪われて乾燥のスピードが速くなるといわれています。
また口呼吸は唾液を減少させて、虫歯や歯周病、口臭の原因になったり、ウイルスや病原菌などが直接、気管に入るために、風邪などの感染症にかかりやすくなることが知られています。健康のためにもできるだけ口呼吸は避けましょう。
栄養不足も影響する
また、唇の荒れは栄養不足も大きく関係しているようです。
唇の乾燥を防ぐためにとくに必要なのがビタミンB群。たとえばビタミンB2(レバー、納豆、玄米など)とB6(カツオやマグロなど赤身の魚や脂の少ない肉類、豆類、バナナなど)は、粘膜の健康維持に欠かせないビタミンです。
ほかにも皮膚や粘膜を保護する作用のあるビタミンA(ウナギ、ホウレン草、にんじん、かぼちゃなど)、ビタミンC(キウイ、イチゴ、ブロッコリーなど)やビタミンE(アーモンド、かぼちゃなど)などは抗酸化作用があり、皮膚の修復や保湿に関与するといわれています。
さらに細胞の再生や免疫機能に関係しているのが鉄分(赤身肉、あさり、ひじき、レバーなど)、亜鉛(カキ、豚レバー、牛赤身肉、チーズ、卵、アーモンド、カシューナッツなど)です。
これらの栄養が不足すると、乾燥や炎症など皮膚のトラブルが増えるといいます。
といっても皮膚や唇の健康に必要な栄養素1つを集中的にとるのは感心しません。栄養のバランスが崩れるおそれがあるからです。
まずは日常的に主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物を意識してとることで、ビタミン群や亜鉛、鉄分などをバランスよくとることができます。
外食が多い人は、おひたしや煮物など副菜を1品プラスすることを心がけましょう。
正しい塗り方を覚えよう
リップクリームは正しい塗り方をすることで、唇の荒れを効果的に防げるといわれています。
リップクリームの横塗り、グリグリ塗りは禁物です。唇の縦じわにそって優しく塗りましょう。
リップクリームは塗り直すことが大切ですが、頻繁に塗りすぎると、摩擦による刺激でかえって荒れを招いたりするために逆効果だといわれています。
リップクリームを塗るのは1日3~5回程度が目安といわれています。食後に塗るときは、唇についた汚れをやさしく拭き取ってから塗りましょう。
こうしたセルフケアをしても治らない、ヒリヒリしたり出血する、再発を繰り返すような場合は皮膚科の受診をおすすめします。
<参考>
※「唇の荒れ」(ユースキン製薬株式会社)
※カサカサして痛い!唇荒れを招くNG習慣と、ふっくら唇になる自宅ケアとは?(ロート製薬株式会社)
※「口角炎・口唇炎」の予防・対処法について解説(ロート製薬株式会社)
※「唇が乾燥してつらい!荒れる原因と正しいリップケア方法」(株式会社再春館製薬所)

