
夏の疲れはお風呂で癒そう
暑さで全身、汗びっしょり、早く家に帰ってシャワーを浴びたい……そう思う人は多いでしょう。
でも、そんな夏こそシャワーではなくお風呂がオススメなのだそうです。
お風呂にはどんな健康効果があるのでしょう?
夏こそ湯船にひたって免疫力アップ
暑い日が続くと疲労感に加えて食欲不振や冷房による冷えなど、夏バテに悩まされがちです。
帰宅してもお風呂に入るのがおっくうになり、シャワーで「サッ!」と簡単にすませてしまう人も多いのでは?
じつは湯船につかることはシャワーでは得られない、うれしい効果があるといいます。
1つめは「温熱作用」と呼ばれているもの。血液には酸素や栄養などを全身に運び老廃物を回収する働きがあるのですが、湯船につかることで体が温まって血管が広がり、多くの血液が全身に行きわたるので新陳代謝がアップするといいます。
また入浴によって副交感神経が優位になり、疲れが癒され心身をリラックスさせる効果も期待できるようです。
さらに体が温まって体温が上がると、免疫細胞が活性化して免疫力がアップするともいわれています。
シャワーより入浴の「よいこと」とは?
入浴効果の2つめは「浮力作用」。ふだんは常に体に重力がかかった状態ですが、湯船の中では浮力によって体が軽く感じられます。
関節や筋肉の緊張が解かれ、全身がリラックスした状態になり、腰痛や肩こりなどを和らげる効果のあることが知られています。
3つめは「水圧作用」。湯船につかると水の圧力によって体の表面や血管など、体全体に力が加わります。いわば全身がマッサージされているような感じです。
その圧力によって血行やリンパの流れが改善され、手足など末端の血液の流れがよくなり、むくみの改善に効果があるといわれます。
そのほかにも、お湯につかることで毛穴が開き体についた汚れや皮脂が落ちやすくなる効果もあるといいます。
さらに入浴剤を入れると血行が促進されて体を温めてくれます。「炭酸ガス系」や「清涼系」の入浴剤は夏のお風呂向きといえそうです。
「ぬるめ」のお湯に15分程度
暑さで疲れがたまりやすく、睡眠不足にもなりがちな夏こそ湯船にゆったりつかり、お風呂の健康効果を全身に取り入れたいものです。
ポイントは「湯かげん」だそうで、お湯の温度は38℃前後の「ぬるめ」のお湯がおすすめといいます。10~15分程度入ると、副交感神経が刺激されて、昼間の緊張状態がほぐれてリラックス効果が得られるそうです。
お湯の温度が高くて42℃以上だったり、逆に体温より低かったりすると交感神経を刺激して体が活動的になり、心身ともに休まりません。
湯船につかるときは「半身浴」よりは、肩までしっかりお湯につかる「全身浴」が入浴の健康効果がより得られるといいます。
半身浴では体温を上げるのに時間がかかることや、浮力作用や水圧作用の効果も半減してしまうそうです(*入浴法について、持病のある方は医師に相談を)。
入浴の前と後のお約束
入浴するときは脱水に注意。
お風呂に入る前と後にコップ1~2杯(約200~400ml)程度の水分補給は大切です。1回の入浴で約800mlもの水分が体から失われるといいます。水のほか麦茶や牛乳がおすすめだそうです。
またエアコンの効いた部屋から、いきなり「ザブン!」と湯船に入ると血圧が急上昇する懸念が。
手足から体の中心に向けて、かけ湯をして体をお湯に慣らしてから入浴するのがよいといわれます。
湯船から出るときは「ゆっくり」を心がけ、急に立ち上がることによる立ちくらみにも注意を。
また入浴後、暑いからとすぐにエアコンや扇風機の風に当たると、温まった体が冷やされ体温が下がってしまうことも。
タオルで汗を拭き取りつつ、徐々に冷ますようにするのがいいようです。
夏バテによる睡眠不足や疲労、食欲減退などは熱中症の原因になりやすく、そしてお風呂はその予防になるといわれます。
さらにお風呂に入ると「幸せホルモン」のオキシトシンが分泌されて幸福感に包まれるとも。
お風呂は元気をもたらしてくれるもっとも身近な健康法なのでした。
<参考>
*「疲れた心身を癒す お風呂の作法(令和5年度特定健康診査 結果活用ガイド)」(武蔵野市健康福祉部)
*「夏の快適な入浴法と入浴剤の活用」(日本浴用剤工業会)
*「自律神経を整える入浴法で血行を良くする」(大正製薬株式会社)
*「夏こそ入浴! 血流アップで夏の疲れを解消」(沢井製薬株式会社)
*「夏のお風呂にぴったりの温度とは?」(花王株式会社)