
【4/21更新】運動会で父親が転倒・負傷しやすい競技は?
運動会といえば「秋!」は、もう過去の話。
今では多くの学校が「春」開催だそうです。
そんな子どもの運動会で「かっこいい」ところを見せたいお父さんですが、ふだんの運動不足が露呈されてしまうとか……?
「春開催」と「秋開催」のどっちが多い?
「スポーツの秋」とは、いまでもよくいわれます。地域の運動会はいうに及ばず小学校や中学校の運動会もかつては秋の風物詩でもありました。
ところが時代は変わって、近年ではその開催時期は学校によってまちまちで、春に開催するという学校も増えているといいます。
学研キッズネットの調べ(2023年)によると、全国の小・中学校の運動会の開催時期は、「春開催」が51%、「秋開催」が49%で二分されています。
これを月別に見ると、5月の開催が37%でもっとも多く、次いで10月が31%、9月が17%、6月が14%といった具合。月別で見ても、春と秋が激しく争っているのがよく分かります。
春開催か秋開催かは地域差も大きいといいます。主に北海道や東北などでは春開催が9割を超え、反対に関東北部、四国の一部、九州などでは秋開催が9割以上というデータもあるようです。
参加した父親の1割が転倒や負傷?
開催の時季はともかくとして、子どものいる家庭にとって運動会は年に一度の大きなイベント。
家族に「かっこいいところを見せなくちゃ!」と意気込むお父さんも多いことでしょう。
健康機器のオムロン ヘルスケアが運動会に参加経験がある父親世代(30代~50代の1,056人)を対象に運動会に関する意識調査を行いました。
それによると競技に参加したことがある父親は57.0%と6割近くを占め、そのうちの11.6%が「転倒や負傷をしたことがある」と答えました。
その内容は、「転倒(大きなけがはなし)」が52.9%、「すり傷や切り傷」が50.0%、「打撲」28.6%、「肉離れ」20.0%、「骨折」(5.7%)や「靭帯損傷」(4.3%)などの重症事例もありました(複数回答)。
転倒・負傷の理由としては「想像していたほど身体が動かなかった」が70.0%でダントツのトップ。
次いで「準備運動をしなかった」41.4%、「張り切りすぎた」31.4%など。「競技がむずかしい・ハード」という回答も18.6%ありました。
ふだん、運動していない父親は4割?
転倒や負傷をした競技では、「リレー」がトップの55.7%、以下「障害物競走」が28.6%、「徒競争」27.1%、「綱引き」21.4%の順でした。転倒の状況としては、「バトンを渡したあと止まり切れず転倒」「カーブを曲がりきれなかった」「張り切りすぎて転倒した」などの声が寄せられた。
それでも「家族の喜ぶ顔が見たい」(49.0%)声が多く、今後も運動会の競技に参加したいと答えた父親は77.4%にものぼりました。
また、ふだんの運動習慣(1日30分以上)については、「ほとんどしていない」が39.4%、「週2~3回」が18.3%、「週1回」は14.0%でした。
今後、参加する際に気をつけたいことは、「準備運動をする」(54.1%)、「張り切りすぎない」(48.1%)、「日ごろから運動習慣をつける」(42.2%)などでした。ふだん運動しない人の運動会への意気込みを感じます。
運動会が「秋」から「春」はいつから
ところで、日本で運動会が始まったのはいつでしょう。
明治時代の初頭、築地の海軍兵学校で開催された『競闘遊戯会』というのが運動会の原型といわれています。
当初は特に春、秋の区別はなかったようです。
運動会と秋が結び付いたのには農業が深く関係していたといいます。
当時、子どもは幼いながら農作業の貴重な労働力としてアテにされていました。農閑期の秋は収穫が一段落して運動会を催すには好都合な季節といえたでしょう。
さらに運動会と秋の結び付きを決定的にしたのは、1964年に開催された東京オリンピックといわれます。
以後、開会式の行われた10月10日は「体育の日」として祝日になり、現在の「スポーツの日」に至ります。
運動会がそれまで主流だった秋から春へ変わりはじめたのは1990年代、元号が「平成」になってからといわれます。
春、秋、いずれの開催にしても運動会に参加の際には、けが防止のために準備運動は怠りなく。
<参考>
*「30代~50代の父親世代に聞いた、運動会に関する意識調査(2023/9/15~9.19)」(オムロン ヘルスケア株式会社)
*「運動会で転倒・けが 父の1割」(東京新聞/2023.10.17)
*「運動会の時期は春?秋?全国の小学校・中学校の実態は」(学研キッズネット)
*「運動会の開催時期が秋から春に変わった理由」(@DIMEダイム/小学館)