
【4/14更新】心の状態が肌トラブルに現れる!?
「なんだか疲れた」「ストレスがたまっている」などというときに、顔に吹き出物ができたり顔や体にかゆみが現れるといったトラブルが出てきた経験はありませんか?
今回は心の状態が影響する皮膚トラブルのお話しです。
心の状態と関係する皮膚トラブルとは
心の状態と皮膚トラブルは一見、関係のないように思えますが、実は皮膚トラブルの背景にストレスや疲れが関係していることがあるそうです。
どのような関わりがあるのか、みていきましょう。
【アトピー性皮膚炎】
精神的なストレスや睡眠不足、疲れといった肉体的なストレスはアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることが知られています。
ストレスはかゆみの閾値(いきち=症状が起こる最小の値)を下げるといわれています。
アトピー性皮膚炎では、イライラすることがあるとかゆみが増して、つい湿疹をひっかいてしまう。すると湿疹が悪化して、ますますかゆみがひどくなるという悪循環に陥りがち。
症状悪化を防ぐためにはストレスをためないこと大切だといわれています。
【じんましん】
じんましんといえば、食べ物アレルギーや薬剤アレルギーを思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかしそれ以外にも暑さや寒さといった刺激、衣類の締め付けや摩擦などの刺激、日光などによって引き起こされるじんましんなど様々な要因があります。
ストレスがあるときには、ふだんは反応しないような刺激でも過敏に反応してじんましんが起こることがあるそうです。
ストレスはまた、じんましんを悪化させる要因になるともいわれています。
【脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)】
頭皮や髪の生え際、顔など皮脂の分泌が盛んな部位にできる湿疹です。フケやかゆみなどが現れるそうです。
その要因の1つにストレスがあげられています。
ストレスによってホルモンバランスが乱れると、皮脂が過剰に分泌されるといわれています。
【大人のにきび】
20歳以上の人にできるにきびを「大人のにきび」というそうです。「吹き出物」とも呼ばれます。
「大人のにきび」は「思春期のにきび」とは異なり、頬や口の周り、あごなど顔のUゾーンにできやすいのが特徴だそうです。
原因も異なります。
思春期にきびは、ホルモンの影響で皮脂が過剰に分泌されることが大きな原因だといわれています。
一方、大人のにきびは、メイクによる毛穴の詰まりの他、不規則な生活や睡眠不足、食生活の乱れ、過労、ストレスといったライフスタイルが深くかかわっているといわれています。
生活リズムが乱れていたり、ストレスがあるときにはホルモンバランスが乱れ、それにより皮脂の分泌が過剰になって、大人のにきびの原因となるそうです。
また肌のターンオーバー(代謝)も乱れます。そのために、肌のダメージ回復が遅れ、皮膚や毛穴に古い角質が残り、大人のにきびを引き起こすといわれています。
他にも、疲れやストレスがたまっていると体の免疫力が低下して、それが引き金となって帯状疱疹(たいじょうほうしん)や口唇(こうしん)ヘルペスなどが発症しやすくなることが知られています。
肌の調子が悪いときには生活も見直して
疲れやストレスは本人の自覚がないまま、知らず知らずのうちにたまっていることが少なくありません。
近ごろ、なんだか肌の調子が悪い、アトピーが悪化した、じんましんが出たなど皮膚トラブルが起こったときには、「疲れやストレスがたまっていますよ」という体(皮膚)からのSOSかもしれません。
そんなときには、最近しっかり休養がとれているか、ストレスケアができているか、ちょっと立ち止まって見直してみるとよいかもしれません。
<参考>
※「そのかゆみ、ストレスが原因かも!かゆみを抑える方法や予防法も紹介」(肌育研究所 ユースキン製薬株式会社)
※「ストレスが原因となる皮膚トラブル」(ヒフシルワカル シオノギヘルスケア株式会社)
※「皮膚科Q&A」(公益社団法人日本皮膚科学会)
※『ウィメンズ・メディカ』(小学館)