プラスコラム
PLUS COLUMN

手指の荒れに悩んでいませんか?

手指のガサガサ、ひび・あかぎれなど冬は手指の荒れに悩まされる人も多いのではないでしょうか。 

つらい手荒れもちょっとした心がけで改善できるようです。 

今回は手荒れのお話しです。 

 

PCスマホ操作で指荒れも 

ものに触ったり、つかんだり、握ったり……さまざまなものに触れる手は、絶えず外部からの刺激にさらされているといえます。 

 また冬は空気の乾燥と気温の低下によって、ただでさえ皮膚が乾燥しやすいのですが、それに洗剤やシャンプーの刺激、ひんぱんな手洗いなどが加わると、手の皮脂がなくなって手荒れやひび、あかぎれを起こすといわれています。 

 最近では、パソコンのキーボードやスマートフォンのタッチパネルを長時間ひんぱんに操作することで、その摩擦によって起こる「PC(スマホ)指荒れ」と呼ばれる皮膚トラブルもあるようです。 

 

手洗いを控える人も 

 手のカサカサ感から始まって、ひび割れやあかぎれを起こすと、患部が服やタオルにひっかかったり、水がしみて痛むようになります。 

 ニチバン株式会社2023年に行った「冬の乾燥と『あかぎれ・ひび割れ』意識調査」によると、ひび割れやあかぎれがあるときには「痛くて(手を)洗いたくない」「痛みがないが悪化が怖くて(手を)洗いたくない」人が合わせて64%もいるという結果に。 

およそ3人に2人が、水に触れることによって感じる痛みや、あかぎれ・ひび割れの悪化を気にして手を洗いたくない「洗い控え」を起こしていることがわかりました。 

特に女性の30代で76.7%、40代で80%が手を洗いたくないと回答しています。 

 

手洗い控えは感染症のリスク 

冬は風邪やインフルエンザ、新型コロナなどの感染症が流行る季節。手洗いを控えれば、当然手指の清潔が保たれません。 

また、手荒れは見た目が気になったり、痛みがつらいだけでなく、荒れた部分に細菌やウイルスが付着しやすくなり、感染リスクが高まるともいわれています。 

 手荒れやひび、あかぎれは見た目が悪かったり痛むだけでなく、日常生活に様々な形で影響を及ぼすようです。 

 では、どのような対策があるのでしょうか? 

 

手洗いの習慣を見直そう 

 手が荒れがちな人はまずは、手洗いの習慣を見直してみましょう。 

寒い日はつい熱いお湯で手を洗いたくなりますが、熱めのお湯は皮膚のうるおいを守る皮脂まで奪ってしまうので、よけいに手荒れをひどくさせるといいます。 

冬の手洗いは、ぬるま湯がベストだそうです。ぬるま湯で洗って、石鹸は十分にすすぎ落としましょう。 

 

保湿対策をしっかりと 

 また、手洗い後にササッとタオルで拭いておしまい、という人も多いかもしれません。けれども皮膚に水滴が残っていると水分が蒸発するときに手のうるおいまで奪ってしまうそうです。 

手洗いのあとはしっかりと水分を拭きとりましょう。 

保湿クリームは手洗いのたびにしっかり塗って、皮膚を乾燥から守ることも大事です。洗面所や台所に保湿クリームを置いて水に触るたびにこまめに保湿しましょう。 

なお冷えが皮膚のバリア機能を低下させるといわれています。手足を冷やさないことも大事なポイントになります。 

水仕事をするときには、ゴム手袋をして洗剤や水に直接触れないように心がけましょう。 

 保湿ケアをしていても手荒れやひび、あかぎれがなかなか治らない、症状がひどくてつらい場合は、がまんしないで皮膚科を受診することをおすすめします。 

 

<参考> 

※『ウィメンズ・メディカ』(小学館) 

※【冬の乾燥と「あかぎれ・ひび割れ」意識調査】痛くて手を洗いたくない「洗い控え」が64%も発生?あかぎれと絆創膏の疑問にも回答! (ニチバン株式会社) 

※「手荒れ・ひび割れ」(杉並区医師会) 

※「寒い季節に備えよう!ひび・あかぎれの予防・対処法」(ロート製薬株式会社) 

※「手荒れしないお湯の温度を知っていますか?」(株式会社ウェザーニュース) 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

関連キーワード