40代女性の体力不足があきらかに
長かった夏が終わってさわやかな季節となりました。
いよいよスポーツの秋到来! ですが、スポーツ庁の最新の調査によると、40代の女性の体力低下が深刻のようです。
40代女性の体力が低下している
女性の運動不足が深刻といわれていますが、とくに40代の女性の体力が下がっていることが、スポーツ庁の最新の体力・運動能力調査結果であきらかになりました。
全国の6歳から79歳までを対象としたこの調査は、1964年の東京オリンピック以来、国が毎年実施しているもの。
昨年実施された同調査では、40代女性の体力や運動能力の成績がほとんどの項目で低下傾向にあることが分かったそうです。
40代女性の多くが「運動は週1日未満」
また、今回の調査によると、運動時間については「週1日未満」という回答が5割を超えていて、40代女性の半数以上の人がほとんど運動をしていないことがあきらかになりました。
一方で運動・スポーツの頻度が高く時間が長い人ほど体力が高くて、「大いに健康」と感じている割合と「毎日の生活が充実」している割合も高いことがわかっています。
自分の時間がとれない
そうはいっても40代はさまざまなライフイベントが重なるとき。
仕事や家事、子育てで時間を奪われることも多い世代です。運動をする時間的な余裕も気持ちの余裕もないという声を多く聞きます。それに「健康だからいいじゃない」という声も。
でも果たしてこのままでいいのでしょうか?
運動不足はがんのリスクを上げる
実は、運動不足は生活習慣病をはじめ、さまざまな健康リスクを招くことが知られています。
たとえば日本人の2人1人が生涯のうちにかかるといわれている「がん」もそのひとつ。
運動不足の人はそうでない人と比べてがんにかかるリスクが高くなるといわれています。
とくに男女ともに罹患数の上位を占める「大腸がん」や、女性の40代に患者数のピークを迎える乳がんは、ともに身体活動量が多い人はリスクが低下することがわかっています。言い換えれば、運動不足の人はこれらのがんのリスクを上げることになります。
更年期障害やうつにも関係する
また、多くの女性が40代で迎える更年期障害も適度な運動習慣のある人は更年期障害が軽いといわれています。
運動不足は精神にも影響を与えるといわれていて、身体活動量が少ないとうつ病や睡眠障害などが起こるなども知られています。
毎日プラス10分体を動かそう
仕事のために、家族のために自分の時間が犠牲になりやすい40代ですが、健康のために時間をつくってみませんか?
わざわざジムに通わなくても、いつもより10分多く歩くだけでも1,000歩分多く歩くことになります。
スポーツ庁によると1,000歩増やすごとに予防できる病気が増えていくそうです。
通勤時にはエレベーターではなく階段を利用する、昼休みは散歩をしてみる、少し遠くのスーパーやコンビニで買い物をする、仕事や家事の合間を利用した「ながら運動」も効果的です。
身体を動かす時間を持つことは、睡眠の質を上げストレス解消にもつながります。
40代の今、毎日少しずつでも体を動かして、続く50代、60代を健やかに過ごしたいものですね。
<参考>
※令和4年度体力・運動能力調査結果の概要(スポーツ庁)
※「科学的根拠に基づくがん予防」(国立がん研究センター)
※「数字で見る! たった「10分」プラスで病気が防げる」(スポーツ庁)