最近、歩く速度が遅くなっていませんか?
外出自粛やテレワークなどの生活スタイルの変化によって、運動不足が深刻な問題になっています。
あなたの歩く速度は遅くなっていませんか?
体力低下を感じる40代~50代
40歳を過ぎたあたりから、階段の昇り降りがしんどくなったり、息が乱れたりして体力の低下を感じる人も多いのではないでしょうか。
一般に体力の衰える大きな原因は筋力の低下だといわれています。
筋力の低下は、男性は40歳半ばから、女性の場合は50代ころから始まるそうです。ちょうど体力の衰えを実感する年齢と一致しています。
歩行速度が遅い人は要注意
とくに最近、歩く速度が遅くなったと感じている人は要注意です。歩行速度が遅いのは、筋力低下のサインだといわれています。
そのため、歩行速度はさまざまな健康の指標になっているようです。
たとえば、歩行スピードが速い人は健康寿命が長いといった研究報告があるそうです。
また、海外の研究調査では40代半ばの中年の世代では、歩行速度が遅い人は、早い人に比べて脳や身体の老化の度合いがすすみがちであることがわかったそうです。
コロナ禍で、1日の歩数下減少
新型コロナウイルスの影響でテレワークが定着しつつありますが、通勤時間がなくなる分、座っている時間が長くなり、1日の歩数が減っていることが懸念されています。
筑波大学大学院と健康機器メーカーの「タニタ」が共同で東京都内にあるオフィスがある企業の社員100名を対象に調査を行ったところ、1日の平均歩数は1万5000歩ほどだったのに、テレワークに着切り替えた社員は1日の歩数がおよそ3割も減っていたことがわかったそうです。
中には、以前の歩数の7割近くも減ってしまい、1日3000歩にも満たないケースもあったそうです。
厚生労働省では、成人の1日の目標歩数を8000歩程度としていますから、その半分も満たしていないことになります。
筋力低下に歯止めをかけよう
加齢とともに運動機能は低下しますが、体を動かす機会が減ればますます筋力や筋肉量も低下していきます。
いつまでも若々しくいるためには、ミドルエイジからの健康習慣が大事です、歩行速度の低下を感じたら、積極的にからだを動かすことをおすすめします。
またウォーキングに加えて「さっさと歩く」「ゆっくり歩く」を組み合わせたインターバル速歩も試してみてください。
<参考>
※「おうち時間でトレーニング」(『栄養と調理』2020年11月号 女子栄養大学出版部)
※「歩く速度が遅くなったら要注意!」(明治安田厚生事業団)
※「テレワークで1日の歩数30%減少 運動不足による健康影響懸念」(NHKニュースWEB 2020/4/16)