期待高まる「フェムテック市場」とは?
2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされた「フェムテック」という言葉をご存じですか。
今「フェムテック市場」に大きな注目が集まっているといわれています。
どんなものなのでしょうか?
幅広いジャンルで女性の悩みに寄り添う
ご存じの方も多いかもしれませんが、フェムテックとは「Female(女性)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語で、女性の健康課題を解消するための製品やサービスのこと。
最近ではテクノロジーを使わないものを「Feminine」と「care」を組み合わせて「フェムケア」と区別することもあるようです。
具体的なものには、例えば肌への負担の少ない生理用のショーツやナプキン、月経カップや生理予測アプリ、PMS管理アプリ、オンライン診療でのピルの処方サービスなど、月経に限らず、妊娠・出産、セックス、更年期関連など広いジャンルで数多くの製品やサービスが生まれています。
女性特有の悩みをオープンに語れる社会へ
女性は生理やPMSなど女性ホルモンの変化の影響を受けて、女性特有の心や体の変化があります。
それに伴う不快な症状やトラブル、悩みも多いものですが、それについてオープンに語るのはなんとなくはばかられる風潮がありました。
けれども、女性の健康課題に寄り添うフェムテックの拡がりで、生理のこと、不妊治療のこと、更年期のことなど、女性特有の心と体の変化や悩みについてもオープンに語られる社会へと変わりつつあるようです。
女性の健康課題と職場への影響
女性の社会進出が進み、今や労働力人口総数に占める女性の割合は 44.4%となりました。
それに伴い、女性の健康課題による職場への影響が問題になっています。
経済産業省の資料によると、女性特有の月経随伴症状による労働損失はなんと4,911憶円にも及ぶと試算されています。
また、「働く女性の健康推進に関する実態調査(2018年)」では、女性従業員の約5割が女性特有の健康課題などにより職場で困った経験があると回答しています。そしてその多くが月経痛やPMSに関連するものでした。
女性ホルモンリズムを知って快適に過ごす工夫を
フェムテックをはじめ、女性たちが女性特有の体調変化や快適に過ごせる工夫を情報発信することが増えてきました。
女性の健康課題の知識を身につけて、自分なりの体の変化のリズムがわかると、体調や気分も上手にコントロールできるようになると専門家は指摘します。
せっかくなら女性ホルモンを味方につけて、その時期にふさわしい過ごし方を知っていれば、毎日がもっと楽しく過ごせそうですね。
<参考>
※「働く女性の健康推進に関する実態調査(2018年)」(経済産業省)
※「働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に 与える効果と課題に関する調査 報告書」(株式会社 日立コンサルティング)