
つらい寝違え、なぜ起こる?
あっ痛たた! 朝起きてみると首が痛くて動かせない!
多くの人が経験する寝違え。何が原因で起きるのでしょうか?
数日は痛みが続く
寝違えを起こすと、首が痛くてまわせなくなったり、一定の方向に動かせなくなったりしてつらいですね。
一度寝違えを起こすと数日治りません。ひどいときには、痛みのために仕事にも差し支えることも。痛みを軽減させるためにも、できるだけ早く対処したいものですね。
原因は睡眠中の不自然な姿勢
寝違えの原因についてはさまざまな意見があるようですが、一般的には睡眠中に不自然な姿勢が続いたために、首から肩にかけて負担がかかり、筋肉や靱帯に炎症が起きている状態だと考えられているようです。
枕が合わない場合も
広く知られているのが、枕が合わないというもの。枕の高さは人によって好みがありますが、例えば枕をまったく使わなかったり低い枕を使ったりすると首の骨が反り気味になってしまい、首の関節に負担がかかってしまうそうです。
逆に高すぎる枕は、首が前方に曲がって首の後ろに負担がかかるといいます。
そのため、旅行先などで枕が変わってちょうどよい高さに調整できないと、しばしば寝違えを起こすことがあるようです。
十分な寝返りがうてない
また、睡眠中に不自然な姿勢を続けてしまうのは、寝返りが十分にうてないことも大きな原因だそうです。
たとえば、仕事がきつくて過労がたまっているときや深酒をしてしまったとき、また睡眠導入剤を飲んだときなどは、睡眠中の感覚が鈍くなって十分な寝返りがうてないといわれています。
そのほか、デスクワークで運動不足や座りっぱなしの人も、体がこわばっていて、寝返りを打ちにくく寝違えしやすいそうです。
いつもの枕で寝ているのに、寝違えたという人は、生活を振り返ってみることをおすすめします。
安静第一。マッサージや熱い風呂は禁物
寝違えたときに痛む部分をマッサージしてもみほぐそうとする人がいますが、マッサージをすることでかえって痛みをひどくすることがあるので要注意。
また、温めると痛みが悪化するといわれているので、熱いお風呂に入ったり長風呂をするのは避けたほうがよさそうです。
寝違えは、安静が第一。早く治すためには、痛む方向には動かさないようにしましょう。市販の湿布薬などで冷やしてもよいそうです。
こんなときは病院へ
多くの場合、数時間から数日で痛みが改善していくようです。
病気が原因で首の痛みが起こることがあるそうなので、しばらくたっても首の痛みが改善しない場合や痛みが強い場合は我慢せずに整形外科を受診しましょう。
たかが寝違えと軽視しがちですが、寝違えの背景には過労や座りすぎなど運動不足も原因になっていることも多いので、日常生活の見直しもしてみましょう。
<参考>
※「寝違え」(日本整形外科学会 ホームページ)
※『栄養と料理』((『栄養と料理』女子栄養大学出版部 2021年6月号)