
気になる爪の変化 セルフチェック
爪は健康をあらわすといわれています。ネイルケアをしていて、爪の変化に「あれ?」と思ったことはありませんか?
今回は爪の健康のチェックポイントをご紹介します。
健康な爪とは
手の爪が1日で伸びる速さは、成人で0.1ミリ程度といわれています。これには個人差があるそうで、新陳代謝がいい人は爪が伸びるスピードも速いそうです。
また、健康な人の爪は、毛細血管が透けて見えるので薄いピンク色をしていて、ツヤがあってなめらか。
でも乱れた食生活で栄養が十分にとれていないときや体調不良があるときなどは、爪の色や形が変わったり伸びが悪くなるといわれています。
爪に縦のすじがある
例えば、ちょっと気になるのが爪のすじ。
爪に細い縦線が走るのは老化現象の一つだといわれています。
40代頃からあらわれてくるそうですが、加齢とともに誰にでもみられるようになり、縦線が増えていくといわれています。
若い世代であっても、ダイエットなどで栄養不足になっていたり、爪が乾燥していると爪に縦すじが出てくるそうなので、気を付けて。
なお、爪に黒いすじができている場合は、爪のメラノーマの可能性もあるといいます。こんなときは、ほうっておかずにすぐに皮膚科を受診することをおすすめします。
●爪に横のすじがある
爪の横すじは、急性の病気にかかったときなどの肉体的に強いストレスを受けたときや睡眠不足や精神的なストレスなどによってもあらわれるといいます。疲労や栄養不足なども関係していることがあるようです。
爪に横のすじが入ったときには、生活や栄養バランスを見直して、体のコンディションを整える必要がありそうです。
爪が反りかえっている
爪の先端や両端が反って、真ん中が凹んでいるものをスプーンネイル(さじ状爪)というそうです。こんな爪の変形が見られる場合は、鉄欠乏性貧血が疑われるそうです。
女性は月経があるために、男性よりも鉄欠乏性貧血になりやすいといわれています。鉄欠乏性貧血になると、スプーンネイルのほかにも、体がだるく疲れやすい、階段や坂道を登るときなどに息切れや動悸を感じる、人一倍寒さを感じやすいなどの症状が出ることが知られています。
そのほか、ばち指といって手の指先が太鼓のばちのように変形して、爪が盛り上がってしまう場合は、呼吸器の病気や心臓、消化器、内分泌などの病気が疑われるそうです。
爪の変化が気になるときは早めの受診をおすすめします。
爪の色が変なとき
爪が白くにごったり、黄色味を帯びて暑くなるときは、爪白癬(つめはくせん)が疑われるそうです。
ほかにも爪が黒や緑など健康的な色ではなくなったときは、病気の可能性があるそうです。ほおっておかずに受診しましょう。
爪は皮膚が変化したもの!?
ところで、爪は骨や歯と同じようにカルシウムでできていると思われがち。でも爪は「ケラチン」という硬いたんぱく質からできていて、皮膚が硬く変化したものだそうです。
きれいな爪を保つためには、バランスのよい食事と乾燥しないように保湿ケアも大事だといわれています。
お肌と同じように爪もチェックとケアを怠らずに、なめらかでピンク色の健康的な爪をキープしたいものですね。
<参考>
*「爪で分かる健康状態」(東京新聞 2021/6/30)
*『ウィメンズ・メディカ』(小学館)
*『家庭医学大事典』(小学館)
*「皮膚科Q&A爪の病気」(日本皮膚科学会)