
エナジードリンクは、とりすぎに注意を
若い世代にすっかり定着した感があるエナジードリンク。
仕事が大変なときや疲れたときは必ず飲むという声もよく聞きます。
中には毎日のように飲んでいる人もいるようですが、飲み過ぎにはちょっと注意が必要なようです
エナジードリンクは清涼飲料水の一つ
エナジードリンクとは、一般にカフェインやアルギニン、ブドウ糖などを多く含む飲料をさすそうです。
栄養ドリンクと似ていますが、栄養ドリンクは医薬部外品であるのに対して、日本ではエナジードリンクは清涼飲料水として販売されています。
自動販売機でも手軽に買えるので、疲れたときやここ一番元気になりたいときなどは、炭酸飲料と同じ感覚でゴクゴク飲めるのも人気の一つなのかもしれません。
リモートワークで、仕事を集中したいときにエナジードリンクを飲む人も多いようですね。
飲み過ぎに注意
エナジードリンクには、カフェインがたっぷり含まれているために、眠気覚ましや集中力アップなどのメリットがありますが、一方で一度に多くとりすぎると心拍数の増加や興奮、めまい、震え、頭痛、不安などの急性症状が出てくることがあるそうです。
また、毎日多くとっていると慢性的な影響も出るとされています。
いろいろな種類のエナジードリンクがありますが、1本あたりコーヒー2杯分のカフェインが含まれているものもあるそうですから飲み過ぎには注意が必要です。
糖質のとりすぎも心配
もう一つ心配されているのが、糖類の問題です。
エナジードリンクには100mLあたり約10g程度の糖質(炭水化物)が含まれていることが多いといいます。
糖類の多い、甘い飲み物は急激に血糖値を上げます。
また高カロリーの飲み物ですから、1日に何本も飲んでいれば、糖尿病や肥満のリスクが高まります。
さらに注意したいのがエナジードリンクとアルコールの飲み合わせ。エナジードリンクとアルコールを併用すると、アルコールの吸収率が上がって急性アルコール中毒の危険があると言われています。
眠気や疲れの根本的な解消にはならない
カフェインがたっぷり入ったエネジードリンクは、カフェイン効果で、眠気が覚めて元気になる気がしますが、その効果は一過性だと言われています。つまり、効かなくなったから、もう1本、と飲んでも眠気や疲れの根本的な原因は解消されていないことも知っておいたほうが良さそうです。
疲れた、と感じたときはエナジードリンクだけに頼らずに、睡眠や休養を見直してみることをおすすめします。
<参考>
*「エナジードリンクどう考えたらいい?」(『栄養と料理』2016年8月号)
*「エナジードリンクとカフェイン」(千葉医師会リーフレット)
*「カフェインの過剰摂取について」(農林水産省)